道教委・学校力向上総合実践事業　効果的な指導方法研鑚　実践指定校・北見市緑小の授業公開

（学校 2015-10-02付）

道教委学校力向上実践事業―北見市緑小が授業公開

　【網走発】北見市立緑小学校（工藤仁志校長）は九月中旬、同校で学校力向上に関する総合実践事業にかかる地域連携研修主体校授業公開を実施した。公開授業や研究協議、講演を通して、効果的な指導方法について研鑚を積んだ。

　学校力向上に関する総合実践事業は、二十四年度から道教委が進めている事業。①全校が一つのチームとなって、四領域二十六項目にわたり先進事例を参考に包括的な学校改善に取り組み、学校力を向上させる②実践指定校や近隣実践校等から将来のスクールリーダーを継続的に輩出する新たな仕組みを構築する―ことが目的。実践指定校では、「教育課程・指導方法等」「地域・家庭との連携」「人材育成」「学校マネジメント等」について、学校の総合力を高める取組を推進。近隣実践校は、実践指定校で行う各種研修、公開授業に参加し、自校での改善に反映することとしている。

　緑小は「みがきみがきあう緑小の子ども」を教育目標に、①ときあかす子ども②とりくむ子ども③きたえる子ども―の育成へ、「みんなでチャレンジ」を実践の重点に教育活動を展開。二十六年度から、学校力向上に関する総合実践事業の実践指定校となり、近隣校の三輪小学校、美山小学校とともに研究を推進している。

　当日は、管内の小中学校から教職員など百三十人が参加し、生活科や国語の公開授業、ワークショップ型研究協議、講演が行われた。

　公開授業に先立ち、工藤校長が「学習規律の指導・整理整頓の徹底」「板書とノート指導」「基本的な指導技術」など、授業公開において注視するべきポイントを説明。学習規律の指導・整理整頓の徹底については、授業中の挙手の仕方や机上の整理などを挙げた。板書・ノート指導では、黒板を二分割、三分割して、きれいで見やすい板書を心がけていることを説明した。

　このあと行われた公開授業のうち、一年一組生活科「あきとともだちになろう」（成田弘毅教諭）では、本時の目標「秋の公園で見つけたことをまとめ、発表することができる」を目指した授業が行われた。

　はじめに、児童たちは、前時までに行った〝公園たんけん〟を写真や具体物を使って振り返り、〝見つけた秋〟を発表。成田教諭は、発見カードに絵と文でまとめ、耳・鼻・目・体のどの感覚を使って見つけたかも書かせた。

　続いて、児童たちは、公園の地図に発見カードを貼って絵地図をつくり、春の公園を訪れた際に見つけたものとの違いを考えた。「秋はトンボ。春はハチが多かった」「寒くなった」「オレンジ色が多くなった」などと発表し、公園の様子が変わってきていることに気づいていた。

(学校 2015-10-02付)