旭川市大町小が実践研究発表会開催　思いを表現できる子を育成　横山教諭が「鳥獣戯画」指導

（学校 2015-09-30付）

旭川市立大町小が実践研究発表会

　【旭川発】旭川市立大町小学校（石川章校長）は十八日、同校で実践研究発表会を開いた。研究主題「自分の思いや考えをもって生き生きと表現できる子の育成～国語科〝読むこと〟の学習における学び合いを通して」のもと、二授業を公開した。うち、横山淳子教諭が担当した授業では、六年「〝鳥獣戯画〟を読む」を指導＝写真＝。分かりやすい解説文の書き方を考える授業を行った。

　同校では、二十五年度から三年計画で「自分の思いや考えをもって生き生きと表現できる子の育成～国語科〝読むこと〟の学習における学び合いを通して」を研究主題に設定。①単元構成の工夫②個の学びの保障と表現活動の工夫③学び合いの設定―の三点を研究内容に据えた。

　①では、共通項目による教材分析シートの活用や、児童に目的意識をもたせる言語活動の位置付けなどを重視。②では、主発問の精査や児童の考える場の保障、③では、ペア・グループ学習による学び合いの前後の活動、学び合いを活性化させる板書を工夫した。

　さらに、書く活動の習慣化、音読帳や音読カードの活用による音読の取組の推進、学び合いを支える言葉の意識化など、研究の土台づくりに努めてきた。

　当日、研究主題に沿って国語科で二授業を公開。このうち、横山教諭が六年「〝鳥獣戯画〟を読む」を指導した。単元では「ＫＩＳＥＫＩ学級アートギャラリーを開こう！」を言語活動に設定。筆者の考えをもとにした解説文をまとめ、友達と交流することで、自分のものの見方を広げることをねらった。

　全六時間のうち、五時間目に当たる本時では、「鳥獣戯画」における「水遊びの場面」について、事実と感想・意見の関係を押さえ、解説をまとめる活動を通して、筆者のものの見方をとらえることを目標とした。

　はじめに、横山教諭は「〝水遊びの場面〟の魅力をアートギャラリーに来た人に分かりやすく解説しよう」と課題を提示した。

　横山教諭は児童が考えた解説の中から、感想と意見のみを書いたものと、それに事実を加えたものを取り上げた。その上で、主発問として、「どちらの解説が分かりやすいですか？」と投げかけた。

　児童は個人で考えたあと、全体で考えを交流した。横山教諭は「絵のどの部分に着目して感想や意見を書くかの大切さ」に着目させ、分かりやすい解説文について考えさせた。おわりに、児童ははじめに書いた解説文の見直しを行った。

(学校 2015-09-30付)