札幌市定山渓中にＪＩＣＡ研修員来校　異文化交流で国際理解　「持続可能な社会」実現へ

（学校 2015-10-13付）

　札幌市立定山渓中学校（阿部時彦校長）に五日、ＪＩＣＡ研修員が訪問した。各国から四人が来校。研修員との交流やレポート発表を通して、他国の文化や自分たちが取り組んでいる学習について学びを深めた。

　今回は、エチオピアやフィジー、ガボンから、認証制度やブランド化を通じた森林資源の総合利用による地域振興を学びにきた四人が来校。同校では、国際理解教育の推進や森林教室に関連した「持続可能な社会」の実現を目指す学習を他教科に広げていくこと、他国の文化に対しての理解や国際協力の基礎を育むことをねらいとした。

　生徒たちは、この日のために関連する教科の授業の中で、研修員を案内するための事前学習や、森林教室などで学んだことを発表するレポートの準備を行った。

　はじめに、定山渓源泉公園で行った歓迎集会では、生徒が定山渓にちなんだクイズを出したほか、研修員が自国についてのクイズを出すなど楽しく交流した。

　続いて、生徒たちはグループに分かれ、研修員に定山渓の名所などを案内。給食交流のほか、札幌歯科医師会学校歯科委員会の「歯と口の健康づくり推進指定校」の取組を生かし、歯磨き交流も行った。

　このあと、体育館では三年生が同校周辺の植物や動物についての調査、環境保全の取組など森林教室で学んだことを紹介したほか、森林教室での学びを踏まえ、持続可能な社会と共生に向け、行うべきことを英語で発表。研修員が研修内容を踏まえて生徒たちに伝えたいことを語った。

　阿部校長は「森林資源の総合利用など学びにきた研修員との交流で今まで取り組んできた森林学習などを振り返り、生徒たちには自信をもってほしい」と話していた。

(学校 2015-10-13付)