【解説】児相への虐待相談、過去最多
(解説 2015-10-14付)

 全国の児童相談所が二十六年度に対応した児童虐待の相談件数は、前年度比二〇・五%増の八万八千九百三十一件(速報値)と、過去最多を更新したことが厚生労働省の調査で分かった。統計を取り始めた平成二年度から二十四年連続の増加で、初めて八万件を突破した。

 厚労省は昨年八月、児童相談所向けの手引きを改正。虐待の被害児童にきょうだいがいる場合、その子が虐待を受けていなくても、心理的虐待として対応するよう自治体に求めたことや、親が子どもの前で配偶者や親族などに暴力を振るう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」に関する警察からの通告増加が要因とみられる。

厚労省の調査によると、全国二百七ヵ所の児童相談所が二十六年度に対応した児童虐待の相談件数は、前年度に比べ二〇・五%、一万五千百二十九件多い八万八千九百三十一件と、初めて八万件を突破。

 都道府県別にみると、大阪が一万三千七百三十八件と最も多く、神奈川一万百九十件、東京七千八百十四件、埼玉六千八百九十三件と続いた。北海道(札幌市を除く)は前年度比一〇・〇%増の一千八百五十五件で、過去最多となった。札幌市は二・九倍の一千百五十九件。急増したのは、今回から統計の取り方をほかの自治体に合わせて変更し、一過性の場合や加害者との別居などすでに安全が確保されたケースも新たに虐待と認定したため。

 全国の児童相談所長が行った家庭裁判所に対する親権停止の審判申立ては、十五自治体で二十三件。このうち、▽出生時から先天的な障害のある子どもの養育を放棄し、置き去りにした▽信仰上の理由によって、治療中の子どもへの輸血治療同意書の署名を拒否した―など十七件で親権停止が認められた。

(解説 2015-10-14付)

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