道議会文教委員会(7月9日開催)の質問・答弁概要
(道議会 2015-10-14付)

 道議会文教委員会(七月九日開催)における佐々木恵美子委員(民主党・道民連合)の質問、および山本広海教育部長、杉本昭則学校教育監、成田祥介新しい高校づくり推進室長、松本邦由新しい高校づくり推進室参事(高校配置)、相馬哲也新しい高校づくり推進室参事(改革推進)の答弁の概要はつぎのとおり。

佐々木委員 今回は、高校の配置計画ということで、ぜひ、きょうの説明員の中に教育長をお願いしたいという思いをもっていた。

 私自身、配置計画の関係について、そろそろ指針の見直しが必要ではないかという思いをもっていた。教育長ときちんと意見交換したいと思ったが、常時ここに出席する形にならなくなった。

 理事会で否決されたが、重要な案件であるという判断をして、きちんと出席いただくことが基本ではないかと思う。担当部局として、どのような考えをもっているのか、教育部長に伺う。

山本教育部長 高校の配置計画について、教育長の出席がかなわなかったことについて、委員から指摘のあるように、高校の配置計画については、地域にとって、かなりいろいろと声もあると聞いている。私も議論に耳を傾けてきたが、一応、教育という環境の中で必要な適正規模が必要とありながら、やはり地域に与える影響であるとか、地域の果たしている役割がいろいろある。そういったことから言うと、当然、高校配置計画というのは重要な案件だと私どもは認識している。

 今回については、こういう形だが、仕切りとして、新しい教育委員会制度になって、教育長の在り方がいろいろ変わったということも踏まえて、私がお聞きしているところでは、必要があれば、あるいは、重要な案件であれば教育長の説明、出席を求めるという仕切りになっていると伺っており、これについては、本日、理事会において、その対応について決せられたものと考えているが、いずれにしても、高校配置計画については、重要案件であるという認識については、何ら変わらないものである。

―指摘―

佐々木委員 そこのところが非常に分かりづらいし、きょうは、この申出をきちんと手順を踏ませていただければ、出席いただけるものと理解していた。

 常識の範疇の中で、毎度教育長に来ていただきたいということには、私自身もならないと思っているし、その判断は常識の範疇でできるのではないかなと思っていたが、残念だということを申し上げながら質問に入らせていただきたい。

【高校の配置について】

佐々木委員 これまでも、指針の見直しの必要性について、再三指摘してきた。この間、指針に基づいて行われた再編整備や新しいタイプの高校の導入は、都市部ではそれなりにやっているのではないかと評価している。しかし、郡部では、失敗ではないか。指針は、地域の現状や思いと完全にかい離している。特に、再編整備で導入している総合学科は、郡部校がこれだけ小規模化している状況からみても、このことは明らかではないか。

 そういうことで、これまでの再編整備の状況をみると、地域の期待に応えるような高校配置になっていないのではないか。

 そこで、新しいタイプの高校の導入やその考え方をまとめている指針への認識について、何点か質問していきたい。

 まず、総合学科の状況について。

 道教委は、中教審の答申に基づいて、総合学科等の新しいタイプの高校を導入した。総合学科は、普通教科から始まって専門教科まで幅広く科目を開設して、特色のある系列を置いて、生徒が好きな科目や興味のある科目を選べることになっている。道教委が郡部に設置した総合学科は、生徒の確保に、今、非常に苦労している。結果として、ことごとく学級数が削減されている。教育課程の編成に制約があり、総合学科の本来の目的である生徒の個性や主体性を尊重する教育が行われていないのではないか。

 総合学科を導入する際、地元には、あたかも「総合学科を導入すれば、間口は維持できる」というニュアンスで説明してきたのではないか。にもかかわらず、特に、郡部の総合学科校は、どんどん小規模化してきているではないか。

 総合学科を導入する際、地域に対して、将来、中学校卒業者が減るから学校規模が落ちていくことを丁寧に説明してきたのか。説明すべきことを、きちんと説明してこなかったのではないか。

 これまで総合学科校を設置する際は、どのような考えで間口の設定をしてきたのか伺う。

 また、総合学科の導入に際して、地域に理解をいただくために、何をどのように説明してきたのか伺う。

相馬新しい高校づくり推進室参事(改革推進) 総合学科校の導入の考え方等について。総合学科は、生徒の多様な学習ニーズに応え、幅広い進路希望に対応できる学科であることから、地域バランスや地元の要望なども考慮しながら、既存の学科からの転換や、学校・学科の再編整備によって、これまで設置を進めてきている。

 その際、一学年の学級数の設定については、中学校卒業者数や進路動向等を踏まえて、導入時において、指針の考え方に基づき、四学級以上を確保してきており、各地域において、地元の高校の在り方について検討していただく中で、将来的な中学校卒業者数の見通しや、総合学科のねらいや特色、成果などについて説明の場を設けるなどして、理解をいただいた上で導入を進めてきた。

佐々木委員 道教委が設置した総合学科の高校は、郡部を中心にどんどん小規模化してきている。総合学科が設置時と比較して今どのような状況になっているのか伺う。

松本新しい高校づくり推進室参事(高校配置) 総合学科の状況について。本道においては、総合学科を九年に初めて導入し、道立学校では、これまで、学科転換によって九校、再編整備に伴い六校の総合学科校を設置してきた。

 これら十五校の総合学科校について、現在の募集学級数を、それぞれの設置時と比較すると、都市部にある六校のうち、一校で一学級の減少となっている一方で、郡部にある九校のうち、約六割に当たる六校が減少しており、その内訳は、三学級の減が一校、二学級の減が三校、一学級の減が二校となっている。

 その結果、十五校のうち三学級以下の学校は八校となっており、その内訳は、都市部が一校、郡部が七校となっている。

佐々木委員 一間口のところで、十一人欠員の数が結構ある。間口は今維持できているが、欠員の状況からみたら相当厳しい状況だということをまず認識しなければならないのではないか。

 そこで、小規模の総合学科校に対する認識について尋ねる。

 郡部の総合学科校では、年々入学者数が減少している。学級数が削減されてきている。これは、失敗だったのではないかと、郡部に関しては言わざるを得ない。

 今後の中学校卒業者数の減少を考えれば、ますます小規模校化していくことも考えられる。

 私は総合学科の設置当初から、四間口の設定は郡部において無理ではないかと言ってきた。広域分散型の北海道の郡部における総合学科は、再編の道具にしかないという意識をずっともっていた。だから、そのことを厳しく訴えてきた。にもかかわらず、道教委は、郡部における総合学科の設置を推し進めてきた。

 政策的な判断をもとに導入してきた総合学科が小規模化していくことについて、道教委としての責任をとっていない。導入したことの責任を最後までもつということが足りない、無責任だという気がしてならない。道教委としての責任をどのように感じて、そのことにどんな認識をもっているのか伺いたい。

相馬新しい高校づくり推進室参事(改革推進) 小規模の総合学科校に対する認識について。中学校卒業者数が大幅に減少している中、総合学科校においても学級数が減少し、開設している系列や科目の維持が難しくなっていることなどが課題となっている。

 こうした状況を踏まえ、小規模の総合学科校では、学級数が減少しても生徒の多様な学習ニーズに対応するため、教員配置の工夫や、外部講師の効果的な活用、進学や就職のいずれにも対応できる新たな系列の設定など系列の見直し、専門性を維持する観点から開設科目の精選など、教育課程の改善に取り組んでいる。

 道教委としては、これまでも、関係の高校による「道高校教育改革研究協議会」などで、総合学科校の成果や課題などを把握し、課題解決に努めてきた。

佐々木委員 道教委は、指針において、可能な限り多くの通学区域に総合学科を設置するとしている。二十五年度に、都市部に総合学科を導入以降、今回の三十年度までの配置計画案をみても、実は総合学科が導入される予定はない。

 今後も、中学校卒業者の減少によって、学級数がさらに削減されることが見込まれて、二間口でも多くの欠員を生じているところもある。また、すでに一間口の総合学科校も二校ある。こういう小規模な総合学科校では、本来の目的が果たせなくなってきており、指針が機能していない状況で、道教委は、総合学科の設置をこれからも郡部でやっていくのか。それとも、再編にめどがついたからやらないと言うのか。設置について、どうするのか伺う。

相馬新しい高校づくり推進室参事(改革推進) 今後の総合学科設置の見通しなどについて。道教委では、教育水準を維持向上し、活力ある教育活動を展開する観点から、一学年二学級以下の高校は、原則として再編整備の対象としているが、一律に再編するのではなく、中学校卒業者数や欠員の状況、地元からの進学率などを総合的に勘案するとともに、地理的状況等から再編が困難であり、かつ地元進学率が高い場合は、地域キャンパス校として教育環境の維持充実を図っている。また、多様化する生徒の興味・関心、進路希望等に適切に対応し、学校選択幅の拡大を図るため、全道的な配置バランスや、都市部と郡部の違い、地域の意向を踏まえながら、多くの通学区域に総合学科を設置できるよう検討していくこととしており、今後の設置の検討に当たっては、総合学科のもつねらいや特色、地域の特性を生かし、これまで以上に魅力ある高校となるよう努めていく。

―再質問―

佐々木委員 ちょっとはっきり分からない。初めの答弁で、一学年二学級以下の普通科高校は、原則として再編整備の対象としている。一律に再編するのではないと述べているが、総合学科も同じ考え方ということか。総合学科もこれと同じ、一学年二学級以下の高校は原則として再編整備の対象としていく。地理的な要件で再編が困難なところで進学率が高いところについては、要するに、その市町村の生徒数の半分以上の学校については、地域キャンパス校としての教育環境の維持充実を図っていく。これを同じように総合学科も適用するという答弁で良いか、確認する。

相馬新しい高校づくり推進室参事(改革推進) 総合学科の見通しなどについて。一学年二学級以下の高校については、原則として再編整備の対象としているが、一律に再編するのではなく、中卒者数や欠員の状況、地元からの進学率など総合的に勘案するとともに、地理的状況等から再編が困難であり、かつ地元進学率が高い場合においては、地域キャンパス校として教育環境の維持充実を図っている。

佐々木委員 総合学科もこれにきちんと適用するということ。単位制も同じか。

 道教委では、ここ最近は総合学科をやめて、単位制をどんどん入れてきている。きちんとこのことも含めて地域にも説明しているか。単位制も扱いは同じか。地元に、包み隠さず十分意を尽くして丁寧に説明して、一緒に考えて、そして、決める。それが必要ではないか。総合学科と同じようなわけにはいかない。単位制も同じような形でいくのか確認する。

相馬新しい高校づくり推進室参事(改革推進) 普通科単位制の導入について。普通科単位制は、学年の区分を設けない教育課程を編成して、普通教育を中心に多様な教科・科目を開設することによって、それぞれの興味・関心、進路希望等に応じた主体的な学習が可能になり、きめ細かな学習指導を充実させることができることから、これまで多くの通学区域に導入を進めてきており、現在、道立高校では二十四校に導入している。

 道教委としては、教育課程への指導助言や「道高校教育改革研究協議会」における協議などを通じて、既存の単位制高校の教育活動が一層充実するよう努めるとともに、今後の導入の検討に当たっては、通学区域内の学校・学科の配置状況や都市部と郡部の違い、地域からの要望、全道的な配置バランスなどを総合的に勘案しながら、進めていく考えである。

―再質問―

佐々木委員 ちょっと分からない。答えていただいていないと思う。総合学科は、普通高校と同じように、二間口以下になると、原則として、再編の対象になってくる。では、単位制はどうするのか。

成田新しい高校づくり推進室長 単位制について。総合学科については、第一学年二学級の高校は原則として再編整備の対象としているが、一律に再編するのではなくて、中学校卒業者数や、欠員の状況、地元からの進学率など、総合的に勘案するとともに、地理的状況等から再編が困難であり、かつ地元進学率が高い場合においては、地域キャンパス校として、教育環境の維持充実を図っている。

 また、単位制については、総合学科と異なるところがあって、加配が二学級という時点でなくなるので、その時点で、在り方を処々勘案しながら検討していくことを考えている。

―再々質問―

佐々木委員 私が聞いているのは、二間口以下になったときどうするのか。加配があるとかないとかではない。普通科高校には、一定の基準がある。それを総合学科や単位制、特に、郡部校でも同じことをやるのか確認している。きちんと答えてほしい。

成田新しい高校づくり推進室長 先ほど、総合学科については、一学年二学級以下の高校は、原則として再編整備の対象としているが、一律に再編することがないと申し上げた。

 単位制については、現時点では、二学級になった段階で、その後の在り方について、検討していくことが必要だと考えている。

―再々々質問―

佐々木委員 はっきりしないので、もう一回きちんと検討した方がいいのではないか。内部できちんと。このあいまいな状況で地域に説明して、再編が行われている。地域では、総合学科と同じようになるのではないか、地域の一間口の普通高校と同じだと心配していると思う。そこをどうやって説明しているのか聞いている。もう一回答えていただきたい。

成田新しい高校づくり推進室長 道教委では、教育水準を維持向上し、活力ある教育活動を展開する観点から、総合学科においては、一学年二学級以下の高校は原則として再編整備の対象としているが、再編を行う際には一律に再編するのではなくて、現地の事情などを総合的に勘案することとしている。

 単位制については、二学級になった時点で、加配の点なども含め、在り方の検討が必要と考えている。

―意見―

佐々木委員 だから、そういうことを含めて、今の状況のままでは地域に説明がつかないと話したかった。今の答弁を聞いていて、普通高校と同じように総合学科も二間口以下になったところに関してはそういう対象の、原則的な可能性があるととらえたらよろしいのか。分かった。

佐々木委員 新しい高校づくり推進室は、高校改革に取り組んで、十年程度経過したが、この間、どのようなことに取り組んできて、どんな課題があったのか。

成田新しい高校づくり推進室長 高校改革について。道教委では、これまで、総合学科や普通科単位制、普通科フィールド制などの新しいタイプの高校の設置を進めるとともに、小規模校であっても、再編が困難な場合には地域キャンパス校とし、教育環境の維持向上を図ってきたが、課題としては、特に、郡部に設置した新しいタイプの高校においても学級数が減少し、開設科目の維持が難しくなってきていることや、地域キャンパス校の入学者の減少などが挙げられる。

 これまでも、関係高校による研究協議会の場などを通じ、新しいタイプの高校の成果や課題の把握、検証に努めてきたが、今後とも、教育課程の工夫・改善等によって、教育活動の充実に努めるとともに、地域の実情等を踏まえ、新しいタイプの高校の設置を検討していく。

佐々木委員 道教委は、年二回、地域別検討協議会を開催している。聞いていると、道教委がやろうとしている思いを一方的に説明している場と化しているような気がしてならない。地域からいろいろな質問があるが、答えきれていない。もっときちんと地域と向き合って、考えていくべきではないか。

 そのためには、日ごろから地元との関係をきちんとしていた方がいい。丁寧にきちんと説明していくべき。信頼関係を築いてやらないから、不満だけが残る。

 今の地域別検討協議会は、単なるアリバイづくりの場に化しているような気がしてならない。地域との協議の在り方について、どのように取り組んでいくのか伺う。

松本新しい高校づくり推進室参事(高校配置) 地域との協議について。高校の再編整備を進めるに当たっては、地域の方々に教育的観点からの望ましい学校規模の考え方などを丁寧に説明するとともに、意見を伺うことが何よりも大切であると考えており、配置計画の策定に際しては、通学区域ごとに開催する地域別検討協議会において、三年間の具体的な計画とその後の四年間の将来的な高校配置の見通しなどを示し、市町村関係者や学校関係者、PTAなどから直接意見を伺うとともに、地元の検討の場などにおいても、再編整備の必要性などについて説明し、意見をいただいている。

 今後、さらに多くの方々から意見をいただく方策や、より具体的な地域課題の示し方などについて工夫や改善を行い、地域関係者との協議が一層深まるよう努めていく考えである。

佐々木委員 中央教育審議会において高校の教育部会を設置し、グローバル化や情報化の進展や、少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、過疎化の進行などの課題を踏まえた形で、高校教育の在り方を検討して、昨年六月に審議のまとめが出されたと伺っている。

 まとめでは、高校教育の質の確保・向上を目指すこととされており、こうした動きは、進路目的別の高校の設置、高校の序列化につながるのではないかと大変危惧している。こうした動きは、特に、郡部の小規模校にはマッチしないと考えている。

 であるから、道教委としては、黙って国の動きに対して追随するのではなく、国に対しても、きちんと要望すべきことは要望すべきと考えている。この認識について、どう考えているか伺う。

成田新しい高校づくり推進室長 国の動向について。昨年六月の、中央教育審議会初等中等教育分科会高校教育部会の審議まとめでは、社会で生きていくために必要な力などを共通して身に付けられるよう、「共通性の確保」を図りつつ、生徒の卒業後の進路が多様になっていることなどから、「多様化への対応」も併せて進めることによって、高校教育の質の確保・向上を目指すこととされている。

 こうした審議のまとめの考え方は、本年一月に文部科学省が策定した高大接続改革実行プランにおいて、課題の発見と解決に向けた主体的・協働的な学びの推進といった高校教育改革の方向性などとして示されているものと考えている。

 国の施策等が検討される際には、全国都道府県教育委員会連合会とも連携しながら、必要に応じて、都道府県の立場からの意見の申し入れなどを行ってきており、今後とも、高校教育改革に関する国の動向を十分注視していく。

佐々木委員 再編整備や小規模校の存廃などについては、指針に基づいて進められている。地域や学校の状況は、指針をつくったときとは大きく変わってきている。総合学科の状況をみても、地域との協議の仕方をみても、指針の中身と現状が合っていないのはもう明らかだと思う。

 特別支援教育に関する基本方針は二十年に策定されたが、概ね十年間の基本方針と言われ、前期五年で改定した。それにプラスして、後期中等教育における特別支援の在り方の検討協議会を立ち上げている。こういう状況をみたとき、世の中の状況が大きく変化していることは明らかだと思う。

 指針策定時からの状況の変化がある。それを真摯に受け止めて、先送りすることなく、今こそ指針を見直すタイミングだと思うが、道教委はどのように考えるのか。

成田新しい高校づくり推進室長 指針の見直しについて。現行の「指針」は、中学校卒業者数の減少などに対応し、本道の将来を担う人材を育成するための高校教育の基本的な考え方と施策を示したものであり、国の施策の動向や社会の変化、時代の要請を踏まえ、必要に応じて見直しを図ることとしている。

 これまでも、高校教育を取り巻く状況の変化などを踏まえながら、教育環境の充実に努めるとともに、指針の見直しの必要性について、検討してきたが、人口減少が地域に及ぼす影響なども踏まえつつ、国の制度改正の動向も見極めた上で、高校が地域で果たしている役割、地域の期待や取組、教育的観点からの望ましい学校規模の在り方など、様々な角度から検討していく。

―再質問―

佐々木委員 この答弁はやるということか、やらないということか。見直しの必要性についてはどう考えているのか。

杉本学校教育監 指針の見直しの必要性について。道教委としては、これまでも高校教育を取り巻く状況の変化などを踏まえながら、指針の見直しの必要性について検討してきたが、人口減少が地域に及ぼす影響なども踏まえつつ、国の制度改正の動向も見極めた上で、高校が地域で果たしている役割、地域の期待や取組、教育的観点からの望ましい学校規模の在り方など、様々な角度から検討していく。

―意見―

佐々木委員 この件については、もっときちんと聞きたい。

佐々木委員 指針の見直しについて見解を伺ってきた。これまでと同様の答弁と受け止めた。

 今こそ、現行の指針を見直して、新しい指針をつくるべきではないかと思っている。にもかかわらず、答弁があいまいではっきりしない。しっかりと道民に向き合って説明することが求められているのではないか。

山本教育部長 現行の指針については、今回の議会議論の中で、代表質問、一般質問、文教質問、いろいろ議論があった。それを踏まえて、委員からも質問いただいたが、現行指針についてはもとより、国の中教審のいろいろな考え方、多様なものの考え方がある。そういった、国の施策の動向あるいは社会の変化、時代の要請を踏まえて、必要な見直しを行うこととしている。

 また、繰り返しの答弁になって誠に恐縮だが、道教委においては、高校の教育水準の維持・向上を図って、ということから考えると、教育水準の確保ということで、一定の学校規模はきちんと必要だという考えは変わっていない。

 ただ、その一方で、今回も各会派の議員から指摘があったように、地域のいろいろな声もある、与える影響もある。そういったこともトータルでいろいろと考えながら、指針の見直しが必要な状況にあるかどうか、きちんと見極めていく、このように考えている。

―意見―

佐々木委員 地域の意見をしっかりと聞いていただきたい。地域にも人口減少の状況を分かっていただいて、その上で、ともに知恵を出して、子どもたちの教育条件をどうするか、同じ目線で考えなければ。そのことを強く申し上げる。

(道議会 2015-10-14付)

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