ぼくたちも救急隊員！　札幌市手稲消防署前田出張所で児童４３人が心肺蘇生法学ぶ

（学校 2015-08-26付）

　札幌市消防局手稲消防署前田出張所は八月上旬、前田しらかば児童会館で「目指せ！小学生の救急隊員」講習会を開催した＝写真＝。近隣の子どもたち四十三人が参加し、心肺蘇生法などの説明を通して、命の大切さを実感していた。

　同講習会は、将来の救命講習受講者の増加と心肺傷病者の社会復帰率向上を目指し、児童会館を利用している子どもたちを対象に実施しているもの。心肺蘇生法の手順説明などを通して、応急手当に対する意識付けを行い、その重要性について実感させている。

　出張所の署員が講師を務め、子どもたちに伝わりやすいように手稲区マスコットキャラクター「ていぬ」を用いたスライドを使い、説明を行った。

　署員は、倒れている人を見つけて声をかけに行く場合、まず、自分自身の安全を確保するよう解説。安全確認を怠り、自分自身が事故に巻き込まれた場合、先に倒れていた人も助けられなくなることから、倒れている人のためにも安全確認が重要であることを説いた。

　倒れている人に声を掛け、反応を確かめる方法では、その時点で反応がないときは大人を呼ぶよう説明。的確な処置の選択が、人命救助につながるとした。

　１１９番通報については、模擬装置を使って演習。救急車を呼ぶ際に、どんな情報を伝えなければいけないか意識するよう伝えた。

　心肺蘇生法の手順を教えるコーナーでは、心肺蘇生は相手が呼吸をしているか確認してから行うよう指導。胸骨圧迫や人工呼吸は、呼吸がない状態でのみ行うこととした。

　人形に対する胸骨圧迫演習のあと、一人では対処しきれない状況でも、「家族や友達、先生と協力して救命活動に参加してほしい」と呼びかけた。

　講習会終了後、子どもたちは、「初めての心臓マッサージにドキドキした」「倒れている人を見かけたら助けようと思った」などと話していた。

(学校 2015-08-26付)