道総合教育会議で大綱素案協議 7つの柱に25施策項目 意見募集等経て10月決定へ(道・道教委 2015-08-28付)
27年度第2回北海道総合教育会議
二十七年度第二回北海道総合教育会議が二十六日、KKRホテル札幌で開かれ、「北海道総合教育大綱」素案について、協議が行われた。素案は、「すべての子どもたちに、社会で自立して生き生きと活躍できる力や、互いを尊重し、相互に支え合う心を育む」などと本道教育の目指す姿を掲げ、「社会で活きる力の育成」など七つの基本方針のもと、「ふるさと教育の充実」「キャリア教育・職業教育の推進」「ICTを活用した教育の推進」など二十五の施策項目を挙げている。今後、道民からの意見募集や議会議論などを経て最終案を作成。十月上旬予定の第三回会議で提案・協議後、知事決定する予定。
第二回会議で示された素案をみると、大綱の性格について、地教行法の規程に基づき、「本道の教育、学術および文化の振興に関する総合的な施策について、その目標(目指す姿)や施策の根本となる方針を定めるもの」と位置付けている。
大綱は、「大綱の策定について」「北海道における教育の現状・課題と目指す姿」「基本方針」の三章構成。
第二章の「北海道における教育の現状・課題と目指す姿」では、本道教育の目指す姿として、「すべての子どもたちに、社会で自立して生き生きと活躍できる力や、互いを尊重し、相互に支え合う心を育む」など五点を掲げている。
第三章の「基本方針」では、「社会で活きる力の育成」など七項目を柱とし、そのもとで「ふるさと教育の充実」など二十五の施策項目を挙げ、取り組むべき方向性を示している。
大綱の対象期間は、国の「第二期教育振興基本計画」や、本道の「道教育推進計画改定版」が二十九年度で終了することを踏まえ、二十七~二十九年度の三年間とした。
第二回会議では、大綱素案について、柴田達夫教育長が「道教育推進計画の考えをしっかりと反映している」と評価。
その上で、施策項目のうち、「キャリア教育・職業教育の推進」について、保護者が家庭内で、子どものライフステージに応じて助言できるようにするため、地域の産業や雇用について学ぶ機会を提供する視点を盛り込むことを求めた。
また、「ICTを活用した教育の推進」にかかわり、教育資源が潤沢な都市部から地方に向けて遠隔授業を行ったり、教育資源をデジタル化することで共有し、効率的な授業を行ったりするといった取組を例示。「ICTを活用した北海道らしい教育スタイル」に取り組むことを提案した。
また、「ふるさと教育の充実」について、「北方領土、環境、自然遺産、アイヌという、北海道ならではのものが、ふるさと北海道を愛する題材となることは大事」と述べたほか、ふるさと教育の前提として、「グローバル化の時代だからこそ、地域、ふるさとのことをしっかりと身に付ける必要がある」との考え方を盛り込む必要性を挙げた。
さらに、協議の中では、道教委の田澤由利委員が将来を見据えたICT教育や本格的な遠隔教育の導入を求めたほか、中村隆信委員が道と道教委が重点的に連携すべき施策として、基本方針の柱の一つに掲げた「地域の教育力の向上と総合的な生涯学習の振興」を挙げた。
今後、大綱素案に対する道民意見募集や議会議論などを経て、最終案を作成。十月上旬予定の第三回会議で提案・協議後、知事決定する予定となっている。
このうち、道民意見募集は九月二十四日まで郵便、FAX、電子メールで受け付ける。提出・問い合わせ先は道総合政策部政策局総合教育班(直通電話〇一一206―七三八〇)。
(道・道教委 2015-08-28付)
その他の記事( 道・道教委)
26年度道教委活動状況点検・評価 4本が「計画どおり」進行 CS導入へ制度の周知必要
道教委は、『二十六年度道教委の活動状況に関する点検・評価報告書』を取りまとめた。個別施策の評価では、十三本の基本方向のうち、「地域で子どもたちを育てる環境づくりの推進」など四本が「計画どお...(2015-08-31) 全て読む
道高校長協会等文教要望への道教委回答②
道高校長協会(富田敏明会長)、道高校教頭・副校長会(家近昭彦会長)、道公立学校事務長会(永井進会長)の『二十八年度北海道文教施策に関する要望書』に対する道教委の回答はつぎのとおり。 ...(2015-08-31) 全て読む
根室局が学力・体力アップへ親子教室 演習、実技通し習慣改善を 管内2会場に37人参加
【根室発】根室教育局は、二十二日に根室市内道立北方四島交流センター、二十三日に中標津経済センターをそれぞれ会場に、親子学力アップ教室+体力アップ!を開催した。管内の小学校一、二年生と保護者...(2015-08-31) 全て読む
来春卒高校生の求人・求職状況 求人倍率過去最高の1.12倍 道内求人5年連続増加 道労働局7月末現在
道労働局は二十六日、来春卒業予定の高校生を対象とした、ことし初の求人・求職状況(七月末現在)を発表した。就職希望者は八千八百四十六人で、前年同期に比べ〇・五%減と前年並みだが、道内求人数は...(2015-08-31) 全て読む
道高校長協会等文教要望への道教委回答①
道高校長協会(富田敏明会長)、道高校教頭・副校長会(家近昭彦会長)、道公立学校事務長会(永井進会長)の『二十八年度北海道文教施策に関する要望書』に対する道教委の回答はつぎのとおり。 ...(2015-08-28) 全て読む
道・道教委の連携促進 テーマごとに連携チーム サポート担当の会議も設置
道・道教委は、両者の連携を促進し、具体的なプロジェクトを着実に進めるため、「地域における学校づくり」などの個別テーマごとに「連携チーム」を設置。併せて、連携チームの設置支援等を行う「知事部...(2015-08-28) 全て読む
高橋知事が占冠中央小を視察 CSの成果に感心示す 地方創生体現の事例と評価
【旭川発】高橋はるみ道知事は六日、文部科学省のコミュニティ・スクール(CS)の指定を受けている占冠村立占冠中央小学校(森野憲仁校長)を視察した=写真=。高橋知事は、地域ぐるみで子どもを見守...(2015-08-28) 全て読む
稚内市が第1回総合教育会議開催 教育大綱―次回会議で策定目指す 総合計画を基本に内容協議
【稚内発】稚内市は八月中旬、第一回総合教育会議を開催した=写真=。工藤広市長や井上幹雄教育委員長、表純一教育長など六人が参加。総合教育会議の運営要綱を決定するとともに、次回会議で策定を目指...(2015-08-27) 全て読む
道教委が特別支援教育充実セミナー 指導・支援の充実へ研鑚 個別計画などの演習実施 石狩管内
道教委は二十五日、札幌市内の道立特別支援教育センターで二十七年度特別支援教育総合推進事業「石狩管内特別支援教育充実セミナー」を開催した=写真=。本年度から全道各管内で行っているセミナー。通...(2015-08-27) 全て読む
時間外縮減に向けた重点取組―道教委 9月に悉皆調査を実施 効果・課題を検証し施策検討
道教委は本年度、「二十七年度時間外勤務等の縮減に向けた重点取組」に関する悉皆調査を新たに実施する。すべての道立学校および市町村立学校の取組状況を九月に調査し、効果や課題を検証・分析。次年度...(2015-08-27) 全て読む