札幌市学校教護協会が理事幹事研開く　人との接し方を大切に　広島国際大院・田形教授が講演

（関係団体 2015-09-11付）

　札幌市学校教護協会（前田敏文理事長）は八日、ホテルライフォート札幌で第二回理事幹事研修会を開催した。広島国際大学大学院の田形修一教授が「コミュニケーション・スキルについて考える」と題して講演。参加した約百九十人は、コミュニケーションにかかわる講演を通して、資質能力の向上を図った。

　冒頭、前田会長があいさつ。田形教授の経歴を紹介したほか、「本市の学校教育において、命を大切にする指導は喫緊の課題であり、各学校で重点的に取り組んでいる。各学校で策定しているいじめ防止基本方針に沿って、子どもへのきめ細やかな対応を心がけている。友人関係の在り方や人との接し方など、コミュニケーション・スキルを学んで」と呼びかけた。

　続いて、田形教授が「コミュニケーション・スキルを考える」と題して講演した。はじめに、インクのしみを使った心理テストや絵画統覚テストについて説明。同じインクのしみでも、一人ひとり見えるものが違うことを示したほか、見えたものによってその人の人となりを推測するテストであることを説明した。

　コミュニケーションとは、「暗黙裡を含めて一定の目的をもって、情報を伝達・交換する過程。決して一方通行ではない」と強調。言葉（言語的行動）のほかに、表情やまなざし、何気ない振る舞いも含まれることを示した。

　人の話の聞き方として、①受容的な構えになる②話すきっかけを与える③反射させながら聴く④からだを使って聴く⑤相手の仕草を読み解く―の五点を提示。①では、「相手の話を途中でさえぎらないことや話し手の感情を否定しない、時間の圧力をかけない」と説明した。②では、「相手が自由に答えることができる開いた質問をすることが必要」と呼びかけた。

(関係団体 2015-09-11付)