【解説】子どもの水難事故発生状況

（解説 2015-09-17付）

　ことし夏期（七～八月）に発生した、中学生以下の子どもの水難事故は、百十九件と前年同期に比べ八件増え、死者・行方不明者も二十九人で一人増加したことが、警察庁のまとめで分かった。死者・行方不明者が発生した場所は、河川と海で全体のほぼ八割を占めている。

　全国の状況をみると、水難事故の発生件数は五百七十七件で前年同期より百二件増加した。水難者は九十七人増の六百七十三人で、そのうち、死者・行方不明者は二十八人増の二百六十七人。道内では二十四件発生。水難者三十三人のうち、八人が死亡した。

　このうち、中学生以下の子どもの発生件数は百十九件で八件増加したが、水難者は百三十一人で四人減少。死者・行方不明者は二十九人で一人増加した。

　死者・行方不明者を年齢層別にみると、未就学児童が五人増の八人、小学生が四人減の十一人、中学生が同数の十人。このほか、高校生（相当する年齢の人を含む）が三人増の十五人。

　死者・行方不明者が発生した場所は、河川十二人、海十一人、湖沼地とプールが各二人、用水路とその他が各一人。河川と海で全体の七九・三％を占めた。

　行為別では、水遊び中が三人減の十四人、水泳中が四人増の七人、通行中が一人増二人、その他が二人増の六人（うち、スキューバダイビングおよびシュノーケリング中が三人）。

　同庁では、子どもの水難事故防止のため、転落等のおそれがある場所や水流の激しい場所など危険個所を事前に把握して、子どもを近づけさせないこととともに、「子ども一人では水遊びをさせず、幼児や泳げない子どもにはライフジャケットを着用させ、保護者など子どもを保護する責任のある人が付き添うなどして、目を離さないことが必要」と呼びかけている。

(解説 2015-09-17付)