道公立小中事務職員協議会が研究大会 自主的・創造的な仕事を 50年ぶりの札幌開催に550人参加
(関係団体 2015-09-24付)

道公立小中事務職員研究大会
道公立小中事務研究大会開く

 道公立小中学校事務職員協議会(常陸敏男会長)は十七日から二日間、ホテルライフォート札幌で第六十五回道公立小中学校事務研究大会(北海道・東北合同)を開催した=写真=。札幌での開催は五十年ぶり。約五百五十人が参加し、講演会や分科会などを通して、創造性豊かな学校事務の在り方について実践交流した。常陸会長は「自主的・創造的に仕事を進め、ほかの学校職員や地域の人たちとの協力・協働、連携を構築して」と述べ、大会の成果を今後の学校事務へ生かすよう求めた。

 大会テーマは「創造性ゆたかな学校事務をめざして!~実践を基に〝領域の深化・発展〟を語ろう」。「子どもを主体とした学校事務」「協力協働を通した学校づくり」「公教育を捉え返しつつすすめる学校事務」を根幹に据えた取組が求められるとし、これまでの成果を再確認。さらなる深化・発展につなげるため、全道各地の取組を交流することとした。

 大会は協議会支部の地元で開催することが通例となっていたが、「札幌は交通や宿泊施設の利便性があり、多くの参加者が期待できること」「適当な会場・宿泊施設のない支部においても大会開催が可能となること」などを検証するために、今回は旭川市公立小中学校事務職員協議会が実行委を引き受け、一九六五年以来五十年ぶりに札幌での開催となった。

 開会に当たり、常陸会長があいさつ。昨年八月に閣議決定された「子どもの貧困対策大綱」にふれ、「子どもの教育権保障や教育の機会均等の実現において重要視してきた義務教育無償、保護者負担の公費化の取組をさらに進め、学校財政財務活動や教育情報活動を通して、子どもたちが置かれている状況について発信することが重要」と呼びかけた。

 さらに、「個々の事務職員が自主的・創造的に仕事を進め、ほかの学校職員や地域の人たちとの協力・協働、連携を構築することが必要」と、子どもたちの学びを支える大切さを訴えた。

 続いてあいさつした梅津博昭実行委員長は、長年培ってきた研究成果を継承し、これからの新しい本道の学校事務をつくり上げていくことを期待。「研修を深め、胸襟を開いて議論しよう」と求めた。

 次いで、来賓の石狩教育局の村上明寛局長、市橋修治道議会議員があいさつ。

 村上局長は、人口減少の加速化、グローバル化の進展、情報通信技術の発達など社会情勢が急激に変化する中、各地域が持続的に発展し、地方創生を実現するために将来を担う心身ともに健やかな人材を育成する大切さを指摘。「国では校長のリーダーシップのもと、教職員など学校内の多様な人材がそれぞれの専門性を生かして能力を発揮し、子どもたちに必要な能力を確実に身に付けさせるチームとしての学校の在り方について検討している」とし、主体的な学校運営への参画を呼びかけた。

 これまでの研究の歩みと大会のねらいなどに関する基調報告に続き、石狩聴力障害者協会の杉本五郎会長が「石狩市手話に関する基本条例の制定とその後の変化」と題して講演した。

 午後から二日目にかけては、①学校財政財務活動の具体的展開②保護者負担の現状と公費化の取組③学校づくりと学校事務④学校運営と事務職員⑤子どもの教育権を保障するための財政財務活動~財政財務活動のイメージを共有しよう―をテーマに、分科会で協議した。

(関係団体 2015-09-24付)

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