道教委が学校保健活動研修会　今日的課題への対応研修　アレルギーや心の健康問題等

（道・道教委 2015-10-26付）

道教委が学校保健活動研修会

　道教委は、二十二～二十三日の二日間、札幌市内の道立総合体育センター北海きたえーるで二十七年度学校保健活動研修会を開いた＝写真＝。公私立学校の校長・副校長・教頭・教諭・養護教諭等の学校保健関係者、地域保健関係者、保護者約二百人が参加し、アレルギー疾患や心の健康問題、感染症、性同一性障がいなど、児童生徒の心身の健康にかかわる今日的な課題への対応策等について研修を深めた。

　初日の開会式では、堀本厚健康・体育課長があいさつ。社会環境や生活環境の変化に伴って様々な健康課題が顕在化するとともに、危険ドラッグの青少年への広がりなど社会的な問題に対応するためには、「健康に関する課題を単に個人的な課題としてのみとらえるのではなく、学校、家庭、地域社会が連携して社会全体で児童生徒の健康づくりに取り組んでいく必要がある」と述べ、道教委の取組内容にふれた。

　また、本年度研修会では、アレルギー疾患や心の健康問題、感染症、性同一性障がいなど新たな健康課題についての講義を盛り込んだと説明し、研修成果を各学校や地域における具体的な取組に生かすよう呼びかけた。

　開会式後、東京都立小児総合医療センターアレルギー科部長・赤澤晃氏が「学校におけるアレルギー疾患への対応」について講義。文部科学省が取りまとめた「学校給食における食物アレルギー対応指針」や東京都が作成した「食物アレルギー緊急時対応マニュアル」などに基づき、食物アレルギー発症の要因や症状、対応方法などを解説した。また、アナフィラキシーショックが起こったときに備え、エピペン使用の演習も行った。

　続いて、岩見沢市立総合病院小児科診療部長・佐藤俊哉氏が「学校における感染症対策の在り方」をテーマに、感染症拡大の要因、予防のためのルールづくりや具体的な取組などについて講義した。

　また、道教委担当者が「学校におけるアレルギー疾患に対する取組のポイント等」を説明した。

　二日目は、道文教大学教授・池田官司氏が「思春期における性同一性障がい」、北海道大学大学院教授・傳田健三氏が「児童生徒の心の健康問題とその対応」、東札幌脳神経クリニック院長・髙橋明弘氏などが「脳髄液減少症の理解と対応」についてそれぞれ講義した。

(道・道教委 2015-10-26付)