十勝教育研究所が教育講演会開く　ＩＣＴのさらなる活用へ　横浜国立大・野中教授が登壇

（関係団体 2015-10-27付）

十勝教育研究所が教育講演会

　【帯広発】十勝教育研究所（斉藤博所長）は十月上旬、十勝教育研修センターで教育講演会を開催した＝写真＝。教育関係者など約百三十人が参加し、横浜国立大学教育人間科学部附属教育デザインセンターの野中陽一教授が「ＩＣＴを活用した授業改善」と題して講演。野中教授は様々なＩＣＴを活用した授業事例をもとに、ＩＣＴの活用方法や活用する上での注意点などを示した。

　講演会は、当面する教育課題の解決に向け、十勝管内の研修の充実に役立てることを目的に毎年実施しているもの。幕別町教委共催。十勝教育局、十勝管内教育委員会連絡協議会、十勝教育研修センター、十勝小・中校長会、帯広市校長会、十勝管内小中学校教頭会、帯広市教頭会、十勝管内教育研究所連絡協議会、十勝管内教育研究サークル協議会、帯広市教育研究会、帯広市教委後援。

　はじめに、斉藤所長があいさつ。近年の教育の情報化にふれ、「ＩＣＴの環境整備をはじめ、教員のＩＣＴ活用指導力向上など学校現場の課題は多い」と指摘。「〝ＩＣＴを活用した授業改善の側面〟から管内の教育の情報化や教育の質の向上につながれば」と期待した。

　引き続き、野中教授が「ＩＣＴを活用した授業改善」と題して講演した。

　野中教授は、教育の情報化が果たす役割について説明した上で、「教科指導における教師のＩＣＴ活用は、手段であり、目的ではない」と指摘。「教科の目標達成のために日常的に活用して」と呼びかけた。

　また、様々なＩＣＴ活用に関する授業事例を紹介。日々の授業の中でのＩＣＴの活用の仕方について解説し、「普段の授業の中で学習活動を充実させないと、ＩＣＴを活用してもあまり効果がない」「ＩＣＴを活用する場合、教員が生徒の前でＩＣＴの使い方の見本を見せることが大切」などとＩＣＴを活用する上での注意点を指摘した。

　講演後に参加者から、「多くの実践を見ることができて、大変参考になった。あすからの指導に役立てたい」「ＩＣＴ活用に関する可能性と課題について理解できた。今後、授業で、どのように活用するかをあらためて考える良い機会となった」などの感想が寄せられた。

(関係団体 2015-10-27付)