美瑛町教育研究大会開く 高め合い挑戦する子育成 UD視点取り入れた授業―美瑛中(関係団体 2015-10-28付)
美瑛町教育研究大会
【旭川発】美瑛町教育研究会(日比野正人会長)と町立美瑛中学校(田澤満校長)は二十一日、同校で二十七年度町教育研究大会を開いた。同校研究主題「他とかかわりながら主体的に学び合う生徒の育成~ユニバーサルデザイン(=UD)の視点を取り入れた授業の在り方」のもと、国語や数学など七授業を公開。うち、社会二年「地理~中部地方~産業を中心とした思考」(佐々木久美子教諭、生徒数三三人)では、中部地方における三地域の産業の特色について話し合う授業を行った=写真=。
大会主題は「ふるさと美瑛に誇りをもち、心豊かに支え合う児童生徒を育成するための実践的研究~自らの夢や目標に向かって、互いに高め合い挑戦する児童生徒の育成」。
同校では、研究主題をもとに、UDを取り入れた授業の在り方を模索。三年計画の一年目に当たる本年度は、「学び合う姿勢づくり」を重視した。
そのため、①学習規律の定着②UDの視点を取り入れた「授業づくり評価カード」に基づく授業づくりと授業評価③学習形態の工夫―の三点に着手した。
うち、①では、学習規律における必須の要素八点を「学習のきまり」として明文化し、全教職員で共通理解を図った。
②では、山形県教育センターによる「UDの七つの視点一覧表」を参考に、「授業づくり評価カード」を作成。生徒が主体的に取り組める課題や、生徒が発言できる場の設定、教師の発問や指示、本時の流れやまとめが分かる板書の工夫など六項目を盛り込み、授業改善に取り組んだ。
これまでの研究について、佐藤哲雄教頭は「生徒の〝分かる時間〟を増やしたことで、生徒の集中が高まり、学習規律の定着が図られている。本年度の全国学力・学習状況調査結果では、全科目で全国平均を数ポイント上回ることができた」と成果を強調する。
今後は、ICT機器の活用を工夫しながら、基礎的・基本的な学力の確実な定着、伝え合い活用する力の向上に向け、研究を進めていく。
七つの公開授業のうち、佐々木教諭による社会の授業は、六時間扱いの六時間目。本時では、「産業を中核とした考察の仕方をもとに、中部地方の地域的特色を多面的に考察する」「中部地方における三地域の産業の特色とその条件を理解する」を本時の目標とした。
また、UDの視点から、ipadをテレビに接続し、活動の指示を常に表示するなどの工夫を図った。
はじめに、佐々木教諭は北陸・中央高地・東海地方の三つの地域からなる中部地方における各地域の産業の特徴を振り返らせた。
その上で、課題「中部地方の各地域で特色のある産業が発達しているのはなぜだろう」を提起した。生徒を九班に分け、三班ずつで各地域の特色ある産業が発達した理由を付箋に書くよう指示。班で類似する理由をまとめながら、説得力のある理由を考えるよう促し、発表させた。
授業後は全体会に移り、研究発表や研究協議を行った。
(関係団体 2015-10-28付)
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