札幌市桑園小が教育実践研究会開く　学び深める子育成へ　問いを意図した２８授業公開

（学校 2015-11-05付）

札幌市立桑園小教育実践研究会

　札幌市立桑園小学校（松村聡校長）は十月三十日、同校で教育実践研究会を開催した。研究主題「学びを深める子どもの育成」のもと、二十八授業を公開。このうち、五年二組算数「三角形と四角形の角」（千葉史教諭、児童数三二人）では、三角形の内角の和を使って、どんな四角形の内角の和も三百六十度であると説明できるよう学習を展開した＝写真＝。

　同校の学校経営の基本的理念「共に生きる力を育む学校文化の創造」や子どもの実態、これまでの研究を踏まえ、研究主題を「学びを深める子どもの育成」と設定。二十四年度から四ヵ年計画で研究を推進しており、本年度は最終年次となっている。①問いの焦点化・問いの深化を意図した教材化②問いを焦点化し・問いの深化を生む教師のかかわり―の二点を研究の視点に据えて取組を進めている。

　二十八授業のうち、五年二組算数「三角形と四角形の角」は九時間扱いの三時間目。本時の目標を、「特殊な四角形の内角の和について考える活動を通して、内角の和が三百六十度になることを既習である三角形の内角の和を使って演繹的に説明し、どんな四角形の内角の和も三百六十度であることをとらえることができる」と設定した。

　千葉教諭は、正方形二つを貼り、内角の和がどちらが大きいかを問いかけた。児童は、前時で学習した三角形の内角の和を使い、どちらも三百六十度であると解答した。

　続いて、台形を貼り、正方形とどちらが内角の和が多いかを問いかけた。児童は「対角線を引いて三角形を二つに分けて計算した」「長方形と四角形に分けて求めた」などと考えを発表。長方形と四角形に分けた時には内角ではない百八十度を引くことも説明した。

　振り返りでは、どんな四角形の内角の和も本当に三百六十度になるのかを確かめるため、自分でいろいろな四角形をつくり、三角形の内角の和を使い、四角形の内角の和を求めていた。

(学校 2015-11-05付)