帯広市川西中が公開研究会開く 働く意味を考えよう 社会活動題材に道徳3授業(学校 2015-11-11付)
帯広市立川西中公開研
【帯広発】帯広市立川西中学校(松橋達美校長)は十月下旬、同校で二十七年度公開研究会を開催した。道徳の三授業を公開し、うち三年A組「社会に生きる一員として~勤労や奉仕を通して社会に貢献する」(石森裕章教諭、生徒数二五人)では、資料を通して、働く意味について考え合う授業を展開した=写真=。
同校は、研究主題「道徳的価値の自覚から、自立の心を育てる教育の追求~新しい時代を主体的に生き抜くために」を掲げ、道徳の授業研究を推進。本年度は三ヵ年計画の一年次で、道徳の授業を向上させながら、「全教育活動を通した道徳教育」を目指して研究を進めてきた。
この日は、道徳の三授業を公開。うち、三年A組「社会に生きる一員として~勤労や奉仕を通して社会に貢献する」では、資料を通して、働くことで社会に奉仕し、社会の発展と公共の福祉に貢献することが、自己の充実した生き方を実現することであることを生徒たちに自覚させることをねらった。
石森教諭ははじめに、「働く」ことに焦点を当て、生徒たちに「なぜ働くのか。働く理由は何か」と発問した。生徒たちは、「お金を稼ぐため」「生活するため」などと回答していた。
石森教諭は、以前行った職場体験学習について振り返らせた上で、資料『たんぽぽ作業所』を朗読。資料は、主人公が、担当する修一君との関係から仕事に困難さを感じて悩むが、修一君との交流や先輩の言葉、修一君の母親の手紙などを通して、働く意味について気づきはじめるという物語。
石森教諭は、主人公が悩んでいた事柄についてグループで考えさせた。生徒たちは「一生懸命働いても修一君が以前と変わらないこと」「働くことが予想以上に負担だったこと」などと発表した。
石森教諭は、主人公が修一君の母親からの手紙を読んだあとの、主人公の感情の変化を問いかけた。生徒たちは、「今まであきらめずやっていて良かった」「自分のやってきたことが認められてうれしい」などと答えていた。
おわりに、石森教諭は、ノーベル生理学医学賞を受賞した北里大学の大村智特別栄誉教授の言葉「祖母から〝人のためになることをしなさい〟と言われ続け、分かれ道に立ったときは、それを基準に考えてきた」を紹介。その上で、「人の役に立つことは働く喜びになる」とまとめ、仕事はつらいこともあるが、社会やほかの人の幸せに貢献できたとき、大きな喜びややりがいを感じることを伝えた。
公開授業後には、全体会や分科会を行い、より良い授業づくりを目指して協議を深めた。
(学校 2015-11-11付)
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