札幌藻岩高で出前講座　選挙権もつ意義学ぶ　模擬投票など通して

（学校 2015-11-12付）

藻岩高で選挙啓発出前講座

　札幌藻岩高校（梅原宏之校長）で六日、選挙啓発高校生出前講座が開催された＝写真＝。三年生三百十二人が参加。選挙にかかわる講座や模擬投票を通して、選挙の仕組みや投票参加の意義について理解を深めた。

　ことし六月に選挙権年齢を二十歳以上から十八歳以上に引き下げる法改正が行われ、来年の参議院議員選挙から適用される見込みであることから、同校では主権者教育の一環として北海道選挙管理委員会の講座を活用した。

　この日、三年生三百十二人が参加。同委員会事務局の内山悟主査が出前講座を行った。内山主査は、十八歳以上が選挙権を有する経緯を説明したほか、選挙の概要について説明。選挙権や被選挙権、年齢要件やその他の要件など選挙権の歴史についても紹介した。

　選挙運動については、「各候補者の考えや政党の政策などを知り、一票を投じる判断の基礎になるもの」と説明。選挙の公正・公平を確保するため、期間や方法など一定のルールが設けられており、「選挙運動は立候補が受理されてから選挙期日の前日までで満十八歳未満は参加できない」と話したほか、ウェブサイト等を活用したインターネット選挙運動についても紹介した。

　年齢別投票率では、二十六年度衆議院議員総選挙において二十代の投票率が低く、「三人に一人しか投票に行っていない」と指摘。「政治は学校や就職、子育てや防災など私たちの暮らしの多くがかかわっている。政治に無関心なのはどうだろうか」と問いかけた。

　その上で、「投票することは社会の一員としての責任を果たす行為でもあり、一人ひとりが声を挙げれば、政治を動かすことも可能」と説明。「将来の社会や生活のためによく考えて投票しよう」と呼びかけた。

　このあと、模擬投票体験を行った。テーマは「飲酒・喫煙年齢について」で、飲酒・喫煙年齢を「二十歳以上」「十八歳以上」「学生を除く十八歳以上」「二十二歳以上」にすべきと主張する四人の候補者を立て、事前に候補者の主張を記載した選挙公報を生徒に配布。いずれの候補者の主張に賛成するか、生徒たちが投票した。

(学校 2015-11-12付)