稚内高で選挙啓発出前講座　選挙の大切さ認識して　改正法の講義や模擬投票も

（学校 2015-11-18付）

稚内高選挙啓発講座

　【稚内発】稚内高校（若林利行校長）で十二日、選挙啓発高校生出前講座が開かれた。全日制百三十四人、定時制二十七人の生徒が参加。選挙にかかわる講座や模擬投票を通して、選挙の仕組みや投票参加の意義について理解を深めた。

　ことし六月、選挙権年齢を二十歳以上から十八歳以上に引き下げる改正公職選挙法が成立。来年の参議院議員選挙から適用されることから、同校では主権者教育の一環として、道選挙管理委員会の講座を活用した。

　この日は、全日制・定時制でそれぞれ出前講座が開かれた。うち、定時制では、同委員会事務局の橋爪一樹主査が講師を務めた。

　橋爪主査は、法改正の経緯や選挙権の歴史、期日前投票やインターネットを活用した選挙運動などについて講義した。

　年齢別投票率について言及し、二十六年度衆議院議員総選挙において二十代の投票率が低く、三人に一人しか投票していないことを説明。投票に行かない理由として、「自分の一票だけでは結果は変わらない」という声があることを示す一方で、ことし四月の和寒町議会議員選挙など、一票の差が結果を左右した事例を紹介した。

　その上で、現代の選挙権が先人たちの努力によるものであることを説明し、「一人ひとりが声を上げれば、政治を動かすことができる」と、投票することの大切さを強調した。

　このあと、模擬投票を実施。飲酒・喫煙年齢について、「二十歳以上」「十八歳以上」「学生を除く十八歳以上」「二十二歳以上」と主張する四人の候補者の演説を聞き、いずれの候補者に賛成するかを生徒全員で投票した＝写真＝。投票後には、開票・集計作業も体験した。

　受講した生徒たちは、「選挙について知らなかったことをたくさん学ぶことができて良かった」「自分で投票してみて、投票の仕方がよく分かった」などと話した。

(学校 2015-11-18付)