札幌市養護教員会が全市研修会　より良い支援につなげて　道文教大・池田教授が講演

（関係団体 2015-11-11付）

札幌市養護教員会全市研修会

　札幌市養護教員会（花田えりか会長）は十月二十九日、ホテルライフォート札幌で全市研修会を開催した＝写真＝。道文教大学の池田官司教授が「性別違和の理解と対応」と題して講演。約二百二十人の参加者は講演を通して、児童生徒に対するより良い支援方法を学んだ。

　冒頭、花田会長があいさつ。性別違和についてふれ、「子どもたちが安心して学校生活が送れるよう、講演を通して多くのことを学び、より良い支援につなげてほしい」と話した。

　続いて、池田教授が「性別違和の理解と対応」と題して講演。池田教授は、①性別違和とはどういうものか②医学的対応（治療など）③児童生徒に対してどう対応すればいいか―の三点について説明した。

　性別違和について、「反対の性別に対する強い欲求や、典型的な感情をもっていること」と紹介。性別には身体的性別やジェンダーアイデンティティー、性役割の側面がある中で、自らの性別への不快感・嫌悪感、反対の性別への同一感などその人によって様々であることも説明した。

　医学的対応については、葛藤や苦悩の緩和を行う精神的サポートなど、精神科領域の治療やホルモン療法、性別適合手術などを紹介した。

　性別違和のある子どもへの対応について、「本人が困っていることやつらく感じていることをよく把握し、それに対して現実的に対応すること」「自分の性別違和をカミングアウトしたい児童生徒がいるときは、教職員の意思統一をするなど何が起こるか十分なシミュレートが必要」と話した。

(関係団体 2015-11-11付)