道エネルギー環境教育研究大会　自ら行動する力育成へ　札幌市平岸中で授業、分科会など

（関係団体 2015-11-11付）

第６回エネルギー環境教育研究大会

　道エネルギー環境教育研究委員会（本間玲委員長）は六～七日の二日間、札幌市立平岸中学校などで第六回道エネルギー環境教育研究大会札幌大会を開いた＝写真＝。百二十人が参加し、公開授業や授業分科会などを通して、研究主題「〝生きる力〟を培うエネルギー環境教育の実践～持続可能な社会を目指し、自ら行動する力を育むエネルギー環境教育」に迫った。

　同研究委員会は、平成十四年に発足し、校種や教科の異なる教員がエネルギー環境教育に取り組む研究団体。これまで、異校種間や家庭、地域社会の相互連携を図りながら、二十一世紀を担う子どもたちがエネルギーや環境について主体的に学び、考え、「生きる力」を身に付けることができるための研究と日常実践を推進してきた。

　研究では、エネルギー環境教育を「人間生活を支えるエネルギーの学習を通じて、それにかかわる環境について学ぶ」と定義。①具体的な事実（正しい知識の獲得）②現象にふれる（体験的な学習）③かかわりに気づく（判断、行動）―を指導上の三つの視点に掲げている。

　その上で、「エネルギー環境教育の定義に基づいた系統的な学習の中で指導上の三つの視点を重視し、子どもたち自らの学びを位置付けた授業展開を構築することによって感性が磨かれ、エネルギー問題・環境問題を自分事としてとらえ、その解決のために自ら意志を決定し、足もとから行動できる児童生徒が育成できる」と仮説を立て、研究実践に取り組んでいる。

　研究大会初日は、平岸中で開催した。

　開会式では、大会長を務める本間委員長があいさつに立ち、同研究委員会の設立の経緯や活動内容などを紹介した。

　近年、エネルギー環境教育の重要性が一層増したと指摘するとともに、「子どもたちが〝持続可能な社会〟を自分事としてとらえ、自ら行動できる能力や態度を身に付ける。そのために私たちができることは、偏見や思い込みを排除して、体験的な学習を通し、正しい知識を子どもたちに提供していくこと」と述べた。

　また、「公開授業とそれについての研究協議を通して、子どもたちの未来のために私たちは何ができるかを考えていきたい」と述べ、大会の成果に期待を寄せた。

　初日は開会式後、二次にわたる公開授業と授業分科会を行った。

　二日目は、ホテルライフォート札幌に会場を移し、授業分科会報告と記念講演「エネルギー教育を考える」（弘前大学教育学部教授・日景弥生氏）を行った。

　＝公開授業は後日掲載＝

(関係団体 2015-11-11付)