道エネルギー環境教育研究大会　太陽光発電は〝買い〟か？　あやめ野中技術・家庭科授業公開

（関係団体 2015-11-12付）

道エネルギー環境教育研究大会―札幌あやめ野中授業公開

　第六回道エネルギー環境教育研究大会が六・七日に開かれ、初日には札幌市立平岸中学校で六つの公開授業が公開された。そのうち、札幌市立あやめ野中学校二年二組（近野秀樹教諭指導、生徒数二七人）の技術・家庭科では、自作の太陽光発電システム「あや中発電所」を七つの視点から評価し、「太陽光発電システムはズバリ〝買い〟か？～特徴と活用法から考えよう」をテーマにディベートを行った＝写真＝。

　単元は、「一〇〇㍗家庭用太陽光発電システムの利用と評価～新エネルギーの活用に挑戦しよう」。

　近野教諭は、安価で高性能な太陽光発電システムを自作で教材化。同単元は、生徒がシステムを活用しながら、その長所・短所を考えることを通して、持続可能な社会の実現に向けて自ら多面的・多角的に考え、主体的に判断し行動するための感性を磨くことをねらいに進めた。

　五時間扱い。これまでの授業では、より完成度の高いシステムを目指して実験を繰り返しながら、太陽光発電システム「あや中発電所」を作成。七班に分かれ、それぞれの視点でシステムの評価を始めていた。

　この日の授業は四時間目。各班が、太陽光で動作するモニターとパソコンを使いながら、①金銭的に元は取れるか？②エネルギー的に元は取れるか？③ＣＯ２的に元は取れるか？―など七つの視点から評価結果を発表した。

　うち、①では、部品の購入費用とシステムの発電量・販売金額を計算。元を取るには十三年かかると導きだし、システムの寿命が二～三年であることから、元を取るのは無理と評価した。

　各班の発表後、蛍光灯や扇風機などを、システムを使って動かす実験を行った。

　また、各班ごとにシステムが〝買い〟かどうか、賛成派と反対派に分かれてディベート。課題がある技術ではあるが、可能性もあり、そのためには、技術の発展が必要なことに気づいていった。

(関係団体 2015-11-12付)