より良い実践へ切磋琢磨　札幌小学校英語活動研究会　設立後初の研究大会を開催

（関係団体 2015-11-13付）

札小英研第１回研究大会開会式

　札幌小学校英語活動研究会（森雅彦会長）は九日、札幌市立大倉山小学校で第一回研究大会を開催した。五年生の授業を公開したほか、研究討議や講演を実施。これからの小学校外国語教育に向け、研鑚を積んだ。

　社会や経済のグローバル化が急速に進展する中、二十五年十二月に文科省が「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」を発表。小学三年生からの外国語活動の導入、小学五・六年生の外国語活動の教科化が打ち出されるなど外国語活動の動向を踏まえると、情報収集や指導法の研修、小中連携等課題を解決していくには、新たな研究団体を設立することが必要となっていた。

　このため、同会をことし五月に設立。札幌国際理解教育研究会と連携を図るとともに、札幌市の小学校英語活動を推進する教員の研究・研修活動を推進し、札幌市の英語教育の発展に寄与していく。

　開会式では、森会長があいさつ。同会の設立経緯や国の英語教育の動向にふれ、「子どもたちのためにより良い小学校外国語活動を実践できるよう、私たち教員が互いに切磋琢磨する必要がある」と述べたほか、「札幌市の英語教育の発展に少しでも寄与できるよう会員一同精進し、子どもだけでなく私たち自ら英語を通して人とかかわる喜びを実感できるよう取り組んでいく」と話した。

　来賓あいさつでは、文部科学省初等中等教育局教育課程課の直山木綿子教科調査官が「北海道だけではなく、全国に外国語教育の充実に向けた取組を伝えていってほしい」と呼びかけた。

　続いて、岩村鋭介研究部長が基調提言。研究主題「英語を通じて人とかかわる喜びを実感し、世界を広げようとする児童の育成」のもと、目指す授業像について、「英語を通じて友達と豊かにかかわり、学ぶ楽しさを実感できる授業」と説明した。研究の視点については、①友達と豊かにかかわり、学ぶ楽しさを実感できる教材化②友達と豊かにかかわり、学ぶ楽しさを実感できる教師のかかわり―二点を提示した。

　研究討議では、嘉多山葉子教諭が授業のねらいや教師のかかわりなどについて説明したほか、質疑応答を行った。

　このあと、文科省の直山教科調査官が「これからの小学校外国語教育～外国語活動の成果と課題を踏まえて」と題して講演。グローバル化に対応した英語教育改革実施計画のスケジュールを説明したほか、補助教材や小学校外国語活動について児童生徒の意識調査などについても紹介した。

(関係団体 2015-11-13付)