標津町教委が授業改善推進チーム活用研究協議会　指導方法改善へ意識共有　標津小で公開授業など

（市町村 2015-11-12付）

標津町教委授業改善推進研究協議会

　【根室発】標津町教委は十月三十日、町立標津小学校で本年度二回目の授業改善推進チーム活用事業研究協議会を開催した。参加した町内の教育関係者は、公開授業と研究協議を通して今後の指導方法や指導改善策などについて認識を共有した。

　道教委が本年度から新たに実施している事業を町教委が受託したもの。本年度は標津小学校と川北小学校に授業改善推進教員を配置し、研究を進めている。

　はじめに公開授業を実施。いずれも推進教員の綾野正巳教諭（川北小）が二年生の国語を、佐藤博康教諭（標津小）が五年生の算数を、各クラスの担任とＴＴで実施した。

　このうち佐藤教諭は、担任の芳賀智美教諭と単元「比べ方を考えよう」を指導＝写真＝。十三時間扱いの七時間目に当たる本時は、平均の考え方を用いて混み具合を比較した。

　はじめに佐藤教諭は、三つのウサギ小屋の面積と、中のウサギの数を示し、混み具合を調べるために必要な条件を考えさせた。児童は、面積または数のどちらかの値が同じ場合は比較できるが、異なる場合は比較できないことを確認した。

　児童は、比較できない場合はどうするかについて考え、公倍数を用いたり、小屋一平方㍍当たりのウサギの数やウサギ一匹当たりの小屋の面積を求めたりすることが有効であることを理解した。

　佐藤教諭は「混み具合を比べるときは、面積や数のどちらかをそろえて考える」などと呼びかけた。

　このあと、研究協議に移行。はじめに、町教委の大井誠一郎指導主幹が本年度の全国学力・学習状況調査の結果から明らかになった課題を、綾野教諭と佐藤教諭が秋田県での研修を受けての取組と今後の展望を説明した。

　説明を受け、参加者は学力向上に視点を当てた授業研究とは何かを考察。今後の指導方法や指導改善策について認識を共有した。

　最後に、根室教育局の塩田直之教育支援課長が、これまでの成果と今後の展望について説明した。

(市町村 2015-11-12付)