道教委と職員団体が賃金確定交渉 人事委勧告どおり実施 一般職の独自縮減は終了へ
(道・道教委 2015-11-19付)

 道教委と各職員団体との賃金確定交渉が、十七日夜から十八日にかけて順次行われた。柴田達夫教育長は、本年の給与改定について、「人事委員会勧告どおり実施することとし、関係条例改正案については、国の動向を踏まえた上で、道議会に提案していきたい」と最終回答した。また、道議会決算特別委員会において、高橋はるみ知事が一般職給与の独自縮減措置を本年度で終了することを表明したのを受け、「答弁に沿った方向で対応していきたい」と述べた。

 二十七年度給与にかかわっては、十月に道人事委員会が、月例給を平均〇・一五%、期末・勤勉手当を〇・〇五月分引き上げることなどを勧告した。

 また、十二日に開かれた道議会決算特別委員会の総括質疑で、高橋知事は、一般職給与の独自縮減措置を本年度で終了したいと表明していた。

 賃金確定交渉は、北教組が十七日午後十時四十六分から十五分程度、道高教組・道教組が十八日午前八時三十一分から二十分程度などと順次行われた。

 柴田教育長は、各団体との交渉で、最終回答に先立ち、「先日、道議会決算特別委員会の知事総括質疑において、〝一般職の独自縮減措置を終了する方向で、新たな行財政計画を取りまとめる〟旨の答弁があった。道教委としても、今後の〝道財政運営の健全化のための給与措置〟について、この答弁に沿った方向で対応していきたい」との考えを示した。併せて、十一年度以降、十七年間にわたる給与独自削減措置に対する協力に謝意を示した。

 最終回答では、「本年の給与改定については、人事委員会勧告どおり実施することとし、関係条例改正案については、国の動向を踏まえた上で、道議会に提案していきたい」と述べた。

 各団体が、給与差額の速やかな支給を求めたのに対し、柴田教育長は「国の給与改定に関する取扱いについての閣議決定が行われたあと、関係条例改正案を道議会に提案していきたい」と述べるとともに、「給与改定の実施については、国における給与法改正の措置を待って行うこととし、条例施行後、速やかに改定差額を支給していきたい」と回答した。

 給与独自削減にかかわり、各団体が、人件費削減によらない財政運営を求めたのに対しては、「当面は収支不足額が見込まれており、これまでの労使交渉経過を踏まえ、現在、来年度以降の収支対策について、検討を行っている」と述べた。

 北教組との交渉では、改正地方公務員法に基づく新たな人事評価制度について、「改正の趣旨を踏まえ、現在、改正法の施行日に向けて、円滑に実施できるよう準備を進めている。勤務条件にかかわる事項については、話し合っていきたい」と回答した。

 時間外勤務等縮減にかかわっては、「現在、本年度の四つの重点取組項目等の取組状況について調査を行っており、各学校の取組を検証・分析するとともに、提出された意見も踏まえ、課題や方向性などを検討し、年度内に開催予定の時間外勤務等縮減推進会議において、縮減に向けた取組について具体的に議論するなどして、より実効性のある取組の検討を進めていく」と述べた。

(道・道教委 2015-11-19付)

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