道教委アクティブ・ラーニング推進へ研究大会 研究成果の共有図る 230人が授業実践、協議に参加(道・道教委 2015-11-19付)
函館稜北高で道教委アクティブ・ラーニング研究大会
【函館発】道教委は十一月上旬、課題解決に向けた主体的・協働的な学び(アクティブ・ラーニング)推進事業の一環として「主体的・協働的な学びに関する全道研究大会」を開催した。会場となった函館稜北高校(佐々木光晴校長)に道内各地の高校教諭など二百三十人が参集。講演や授業実践、協議を通して、アクティブ・ラーニングの方法を考えた。
アクティブ・ラーニングに関する研究実践の発表および協議を行い、研究成果の共有を図ることを目的に開催した。
基調講演では、京都市立堀川高校の飯澤功教諭が「生徒に身に付けさせたい力~堀川高校における課題探究型学習」と題して講話。自校の指導内容を説明した。
堀川高では、「探究基礎」と称し、「探究する能力と態度」を育成する独自科目に取り組んでおり、〝自立する十八歳〟の育成を目指している。飯澤教諭は「目標は学校によって異なって良い」とし、学校の教育目標に合わせ、その都度考えるよう助言した。
質疑応答では、参加者から、「課題設定で何をしたいか分からない生徒に対し、いかに対応すべきか」という質問があった。飯澤教諭は「生徒に〝どんな部活に入っているか〟などの話を聞き、何がしたいかについて考えるきっかけにする」と回答した。
公開授業は、アクティブ・ラーニングを取り入れた授業として、国語、数学、地歴公民、理科、英語の五教科で実施した。
そのうち、一年生の理科では、生物分野「交感神経と副交感神経のはたらき」を実施。授業は、配布プリントに沿って進められ、三~四人ずつのグループで作業を行った。
生徒たちは、自律神経の働きについて教科書で調べたり、グループで意見を出し合ったりしながらプリントを埋めていき、全体で確認。発表の際には、正解すると、そのグループ全体に点数が加算されるルールとした。
指導した岡田敏嗣教諭は「グループで意見を出し合いながら学習することで、脳が活性化され、学習内容を共有できる」と話していた。
このあと、教科・科目別部会や文部科学省初等中等教育局の長尾篤志視学官による講評などが行われ、参加者は研究の成果を共有し合った。
(道・道教委 2015-11-19付)
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