公立小学校通学路の安全点検・対策状況―道教委まとめ　道路等改修・標識設置３２９ヵ所で対策　合同点検―実施予定含め８８市町村

（道・道教委 2015-11-24付）

　道教委は、道内の公立小学校（札幌市を除く）の通学路の安全点検および対策状況をまとめた。二十四年度の点検に基づき、道路や歩道の改修、標識の設置等が行われているのは三百二十九ヵ所。九百三十一ヵ所では、見守り活動や注意喚起等が行われている。ことし七月時点で関係機関との合同点検を実施したのは二十四市町村で、六十四市町村が実施予定と回答。定期的な協議会を開催するなど、安全対策にかかる推進体制が構築されている百八市町村のうち、通学路交通安全プログラムなど基本方針として点検方法を定めている、または作成予定なのは八十四市町村にのぼった。

　道内では、登校時に自転車を運転していた高校生が交差点で大型車に巻き込まれる事故や、歩行中の小学生の列に衝突事故を起こした軽乗用車が突っ込む事故など、児童生徒の登下校中において痛ましい事故が続いており、児童生徒自らが危険を回避できるよう指導するとともに、通学路の交通安全の確保が求められている。

　道教委は、二十四年度に行った小学校の通学路の緊急合同点検を通して、市町村教委に対し、道路を管理している市町村や道、国、道警などの関係機関と連携し、定期的な通学路の合同点検の実施や安全対策の改善・充実について指導・助言している。ことし七月には、二十四年度の点検以降の取組を含めて、通学路の交通安全確保に向けた市町村の状況について調査した。

　二十四年度の点検に基づき、対策として、道路や歩道の改修、標識の設置等が行われているのは三百二十九ヵ所、見守り活動や注意喚起等が行われているのは九百三十一ヵ所だった。

　交通安全確保にかかわる本年度の市町村教委の取組について、学校ごとの通学路の安全点検や対策をすでに集約しているのは百八市町村、今後集約する予定は七十市町村。警察や道路管理者等との協力による通学路の安全点検を実施したのは二十四市町村で、今後実施する予定は六十四市町村、各校から合同点検の必要個所の報告がなかったのは七十七市町村、本年度の実施予定がないのは十三市町村だった。

　また、関係機関による定期的な協議会を開催したのは三十三市町村、今後開催予定は七十五市町村。残る七十市町村は開催予定がないと回答した。

　協議会を開催、または開催予定がある市町村のうち、通学路交通安全プログラムとして点検方法を定めているのは三十四市町村、今後作成予定なのは五十市町村。このうち、通学路合同点検の結果や取組について、保護者や地域住民へ周知したのは十三市町村、今後周知する予定なのは六十三市町村となっている。

　関係機関による協議会の開催予定がない七十市町村では、九市町村が今後の開催を検討し、十市町村が通学路交通安全プログラムの作成を予定している。

　道教委では、取りまとめた結果をもとに市町村教委に対して、あらためて通学路の交通安全の確保に向けた対応に当たり、より効果のある充実した取組とするよう指導。関係機関と一体となった定期的な合同点検の実施および対策について検討する場を設定するよう呼びかけていく。

(道・道教委 2015-11-24付)