道教委学校職員評価制度見直しモデル実施校 小・中・高・特の計47校を指定 評価・面談成果もとに手引作成へ
(道・道教委 2015-11-18付)

 道教委は、学校職員評価制度の見直しにかかる「学校抽出によるモデル実施」学校を決定した。全管内の小・中・高校と、五校の特別支援学校の計四十七校。モデル校では、新たな学校職員人事評価シート案や手引き案を活用し、評価および面談を実施する。道教委は、モデル校における取組成果を参考に、年度末までに評価シートや手引きを完成させる考え。

 二十六年五月に地方公務員法の一部が改正され、地方公務員について、職員がその職務を遂行するに当たり、発揮した能力および挙げた業績を把握した上で行われる人事評価制度を実施することが定められた。

 道教委では、二十年度から「学校職員評価制度」を実施してきたが、法改正に伴い、これまでの制度を見直す方針を決定。来年四月の施行に向け、新しい評価制度の実施に向けた準備を進めており、今回、円滑な制度運営を目指すため、「学校抽出によるモデル実施」を行うこととした。

 新しい評価制度では、これまでの「評価者評価」「自己評価」に代わり、「能力評価」「業績評価」の二項目を設けたことが特徴。それぞれ、評価対象者による記述評価、評価者による五段階の絶対評価とともに所見を示す。評価結果の開示方法も、これまで評価対象者からの申し出によって開示していたものを、原則、面談時に口頭で開示するようになる。

 また、評価結果を任用や給与、分限など、人事管理の基礎として活用することを検討。人事評価に関する苦情を幅広く、簡易・迅速に受け付ける「苦情相談」の制度を設けることとしている。

 新たな評価制度の在り方の検証を進めるモデル校として、全管内の小・中・高校四十二校と、五校の特別支援学校の計四十七校を決定した。各校では、新しい学校職員人事評価制度のリーフレットおよび手引き案を用いて、管理職員が一般職員に制度の概要を説明し、道教委が作成した学校職員人事評価シートに、能力評価や業績評価にかかる自己評価欄を記入する。

 一次評価者(一般教諭は教頭・副校長、教頭・副校長は校長)および二次評価者(一般教諭は校長、教頭・副校長は道教委職員)の評価を経て、一次評価者が対象者と面談する。面談では評価結果を開示し、評価結果の根拠となる事実に基づいて指導・助言を行う。

 これらを約四十日間で行ったあと、評価シートの記入方法や評価手順などの意見を提出。道教委が取りまとめ、年度末までに学校職員人事評価制度の手引きと評価シートを完成させる考え。

 モデル校はつぎのとおり。

▽空知=沼田町立沼田小、沼田町立沼田中、深川東高、雨竜高等養護

▽石狩=江別市立大麻小、江別市立中央中、北広島西高

▽後志=黒松内町立黒松内小、小樽市立望洋台中、岩内高

▽胆振=安平町立早来小、厚真町立厚真中、室蘭栄高、室蘭聾

▽日高=新冠町立新冠小、新冠町立新冠中、静内農業高

▽渡島=知内町立知内小、知内町立知内中、上磯高、函館五稜郭支援

▽桧山=今金町立今金小、今金町立今金中、江差高

▽上川=旭川市立新町小、旭川市立旭川第二中、下川商業高、旭川盲

▽留萌=苫前町立古丹別小、苫前町立古丹別中、留萌高

▽宗谷=稚内市立稚内港小、稚内市立宗谷中、稚内高

▽オホーツク=北見市立常呂小、湧別町立湧別中、小清水高、紋別養護

▽十勝=浦幌町立浦幌小、帯広市立南町中、音更高

▽釧路=厚岸町立真龍小、釧路市立音別中、釧路東高

▽根室=標津町立川北小、標津町立川北中、根室高

(道・道教委 2015-11-18付)

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