十勝管内進路指導研究会が研究大会　キャリア教育の充実へ　公開授業や実践発表で研鑚

（関係団体 2015-11-20付）

十勝管内進路指導研究大会

　【帯広発】十勝管内進路指導研究会（遠藤憲晃会長）は十一日、音更町立音更中学校を主会場に「第五十四回十勝管内進路指導研究大会音更大会」を開催した。小・中・高校で七授業を公開したほか、実践発表会や小・中学校で授業分科会などを実施。約二百四十人の参加者は、進路指導の改善・充実に向けて理解を深めた。

　音更中学校主管。十勝教育局、十勝管内教育委員会連絡協議会、音更町教委、十勝小・中校長会、道高校長協会十勝支部、道高校進路指導協議会十勝支部、道進路指導研究会後援。

　この日は、音更町立音更小学校で三授業、音更中で三授業、音更高校で一授業を公開。各校の研究主題のもと、授業を展開した。

　授業公開後の開会式＝写真＝では冒頭、遠藤会長があいさつ。キャリア教育について、「子どもたちに、今学んでいることが自分の将来にどうかかわっているのか、学ぶことの目的や意義を理解させることが重要。そのために、教師自身が“なぜ学ぶのか”という意義を、子どもたちの将来に照らし合わせて考えることが大切」と強調。「各校で実践できるヒントをもち帰り、各校のキャリア教育の充実に活用してほしい」と呼びかけた。

　続いて、音更中の高橋康伸校長が登壇。同校の研究概要について説明した上で、同校の研究の推進に向けて、きたんのない指導・支援を求めた。

　十勝教育局の佐藤育子教育支援課長と音更町教委の宮原達史教育長が来賓あいさつ。佐藤教育支援課長は、生徒たちの進路をめぐる環境が大きく変化していることや、自分の将来について夢や希望をもたないまま進学している生徒がいる現状にふれ、「各学校において、社会的、職業的な自立のために必要な力や態度を身に付けさせるキャリア教育について、今後、年間計画などの各種計画を見直すとともに、指導内容や体験的な活動の内容の一層の充実が求められている」と指摘した。

　宮原教育長は、めまぐるしく変化する教育環境にふれた上で、「学習で得た知識を使ってどのように社会で活躍でき、より良い人生を送るかを視野に入れた取組を行うことが大切」と強調し、「本大会の研究成果が各学校の教育実践につながれば」と期待した。

　このあと、音更小の塚本記史教諭と、音更中の宮前敦子教諭が研究概要を説明。このほか、同会研究部の松村理史教諭と渋谷真教諭が「小学校、中学校におけるキャリア教育の実践について」、広尾町立広尾中学校の井下裕喜教諭が「広尾中学校の教育活動の実践」をテーマに実践を発表したほか、小中授業分科会を行い、参加者は進路指導の改善・充実に向けて協議を深めた。

(関係団体 2015-11-20付)