活発な議論で課題共有を　道都市教育長会が秋季定期総会開く

（関係団体 2015-11-24付）

道都市教育長会秋季定期総会

　【旭川発】道都市教育長会（長岡豊彦会長）は十七日、旭川グランドホテルで二十七年度秋季定期総会を開催した＝写真＝。全道から三十一人が出席し、二十九年度の文教施策要望事項を中心に意見交換。二十八年五月中旬に徳島県で開かれる第六十八回全国都市教育長協議会定期総会・研究大会における大会宣言・決議文起草委員に、登別市教委の武田博教育長、役員選考委員に士別市教委の安川登志男教育長を選出した。

　開会あいさつに立った長岡会長は、道および道教委への文教施策の要望において、同会の意見が反映された前向きな回答が寄せられたことから、「これまでの活動の地道な成果と受け止めている」と評価。「引き続き粘り強く要望していきたい」と述べた。「本会では、各都市の会員が活発に議論し課題を共有することで、要望の実現に向けて実りある交流となれば」と期待を寄せた。

　つぎに、開催地を代表して旭川市教委の金丸浩一委員長があいさつ。教育課題解決に向け、教職員および教委職員の心構えの重要性を強調し、「白熱した議論を通して、活発な情報交換がなされ、未来を開く子どもの育成のため、より良い教育環境の充実に寄与することを願う」と述べた。

　続いて、旭川市の西川将人市長と上川教育局の齊藤文俊次長が来賓あいさつ。西川市長は「日本の将来を担う子どもたちをどのように成長させていくか、学校現場の役割は大きい。子どもたちが元気に育つよう、皆さんの力添えをお願いしたい」と呼びかけた。

　齊藤次長は、道教委の柴田達夫教育長のメッセージを代読。①学力の向上②児童生徒の生命・安全確保③コミュニティ・スクールの推進④インターネット利用を含めた望ましい生活習慣の定着⑤学校職員評価制度の見直し⑥学校職員の不祥事防止⑦公立学校の耐震化の推進―の七点を要請した。

　うち、①では、本年度の全国学力・学習状況調査結果に言及。十一月に発刊する報告書を参考に、学校・家庭・地域・行政が一体となった改善策の推進を求めた。

　④では、全道の五割の学校、三割の市町村で子どものネット利用におけるルールを設定していることを報告。今後、道教委で作成する実践資料をもとに、ノーゲームデーも含めて取り組むよう呼びかけた。

　⑥について、教職員による不祥事が後を絶たないことから、「各教委においては、不祥事防止に向け効果的な取組を進め、服務規律の保持徹底に努めてほしい」と訴えた。

　開会式後、道教委総務政策局総務課の今村欣子法制行政管理担当課長が、地方教育行政法の一部改正に伴い、教育委員会制度が変わったことを受けて、あらためて新制度について説明した。

　このあと、総会に移り、旭川市教委の小池語朗教育長の進行のもと、二十八年度の負担金や、五月十九～二十日に徳島県徳島市で開かれる第六十八回全国都市教育長協議会定期総会・研究大会の委員について審議。大会宣言・決議文起草委員に登別市教委の武田博教育長、役員選考委員に士別市教委の安川登志男教育長を選出した。

　このほか、二十九年度の文教施策に対する要望事項について協議した。

(関係団体 2015-11-24付)