豊かな人間性育む一助に　桧山教頭会が教育研究大会開く

（関係団体 2015-11-25付）

桧山教頭会研究大会

　【江差発】桧山教頭会（松島甲会長）は、六日から二日間、厚沢部町役場町民交流センターで第四十七回教育研究厚沢部大会を開催した＝写真＝。各町の実践研究をめぐって交流し、研鑚を積んだ。松島会長は、様々な教育課題にふれた上で、「目の前にいる子どもたちが自らの未来を切り開いていくための一助となる努力をしたい」と語った。

　研究主題は「豊かな人間性と創造性を育む学校教育～確かな学力の向上に向けた教育課程の改善」。魅力的な学校、信頼される学校を目指すための教頭の在り方を解明するもの。教頭三十二人と主幹教諭三人が参加した。

開会式では、松島会長があいさつ。いじめ・不登校や情報機器によるトラブルが全国的に増加していることを挙げ、「桧山においても適切な対応と解決が求められる」と語った。道徳の教科化や小学校の英語教科化などの動向にもふれ、「アクティブ・ラーニングに示された学習の在り方とカリキュラム・マネジメントを把握し、推進していかなければならない」と訴えた。

　その上で、「課題はたくさんあるが、目の前にいる子どもたちが自らの未来を切り開いていくための一助となる努力をしたい。実践の課題と成果を共有し、横のつながりを築き上げるため、真剣に協議する中、本大会が実りあるものとなることを期待する」と述べた。

　来賓として桧山教育局の田中聡次長が祝辞。「未来を担う児童生徒の健全な育成に向けて、これまでの教育実践にさらに磨きを」と期待した。厚沢部町教委の中井文夫教育長は「学校は、家庭や地域と連携して〝頑張る力〟を育てる場所だが、保護者・地域等を結び付けるのも教頭の仕事」と説いた。また、「心にふるさとをもつことが頑張る力の一つになる」とし、〝ふるさとに心が向く教育〟の実践を期待した。

　桧山校長会の岡村宏安副会長は、教頭会が教頭の動きを明確にしたレポート作成に取り組んだことを評価し、「教頭が校長の学校経営方針を熟知し、意図的・計画的に教職員に働きかけること」を期待した。

　このあと、田中次長が「学校教育における今日的な課題」をテーマに講話したほか、全体会で各町の提言発表をもとに協議を深めた。

　二日目には、滝川人権擁護委員協議会子ども人権委員長の豊田收氏が講演を行った。

(関係団体 2015-11-25付)