第１３回上川造形教育研究大会開催　喜びあふれる活動目指して　公開授業や研究協議通し研鑚

（関係団体 2015-11-26付）

第１３回上川造形教育研究大会

　【旭川発】上川造形教育研究会（菅原良和会長）は十三日、名寄市立名寄中学校（和田明典校長）で第十三回上川造形教育研究大会を開催した。大会テーマは、「わたしの喜びあふれる造形活動」。山路藍教諭による一年生の美術「紙と光の響演～ランプシェードをつくろう」（生徒数三三人）の授業を公開した＝写真＝。管内から十九人が参加し、管内における造形教育の充実に向けて、研鑚を積んだ。

　大会テーマは、「わたしの喜びあふれる造形活動」。その実現に向け、①自ら児童生徒の想像力を喚起し、つくる意欲を高める題材設定②児童生徒の主体的に学ぶ意欲を引き出し、自分でつくりだす能力を高める指導の工夫③児童生徒のつくり続ける姿を適切に見取る評価の工夫―を研究してきた。

　この日、山路教諭による一年「紙と光の響演～ランプシェードをつくろう」の授業を公開した。単元では、ＬＥＤライトの色味を工夫するとともに、ライトを覆うシェード部分を制作。全十時間扱いのうち、六時間目に当たる本時は、ほかの生徒の作品から、自分の作品をより良くするためのヒントを得ることを目標とした。

　授業において、山路教諭が示した本時の目標の達成に向け、生徒は作品の制作に取りかかった。ＬＥＤライトに着色し、電球を包む紙のランプシェードをつくり、両者が醸し出す独自の世界の創造に向けて、作業した。

　続いて、各グループの中から代表作品を実物投影機で紹介し、作品の良いところを生徒同士で交流した。このあと、寄せられた意見をもとに、生徒は再び作品制作に取り組んだ。

　菅原会長は授業について、「すべての生徒が真剣に取り組んでいる姿が素晴らしく、与えた題材や構成の成果が現れている」と評価。また、「中間交流でグループの代表作品を、教師が適切に評価していたことは、ほかの生徒の意欲喚起を促し、発想の幅を広げていたのでは」と振り返った。

　授業後は、研究協議を行い、「身に付けたい基礎的な能力と育てたい力の明確化」「題材構成の工夫」「発達段階に応じた効果的な手立ての工夫」「指導に生かす評価の工夫」の四点を中心に、参加者同士で意見交換した。

(関係団体 2015-11-26付)