生涯学習活動支援の手引き案―道教委 演習例挙げ改善点示す 7市町村の実践をモデルとして紹介(道・道教委 2015-12-07付)
第3回生涯学習実践支援事業検討会議
道教委は、『教育委員会担当者のための生涯学習活動支援の手引き』(案)をまとめた。本年度の新規事業「生涯学習実践支援事業」の一環。手引書案をみると、「“ひと”と“まち”の“みらい”を拓く“学び”をデザインする」のテーマのもと、四章で構成している。学習プログラムの改善のポイントを演習や実習例を挙げて説明するとともに、七市町の実践事例をモデルプログラムとして紹介している。きょう七日からのモニター研修会で手引書案について意見を聴取する予定。これらを踏まえた上で修正を重ね、年度内の成案化を目指す。
道教委では、人口減少や子どもをめぐる諸課題への対応など、住民の学習活動に求められる意義・役割を踏まえた観点、人的・経済的な資源を効果的・効率的に活用する観点から、ことし二月に「第三次道生涯学習推進基本構想」を策定した。
今回、「生涯学習実践支援事業」として、道内の各市町村において、基本構想で示す「持続可能な潤いのあるふるさとづくり」に向けた生涯学習の実践が進められるよう、行政担当者向けの手引書をつくることとした。
これまで、学識経験者や民間・NPO関係者、市町村職員などからなる検討会議を開いており、一日の第三回検討会議=写真=で手引書案を示した。
手引書案は、「“ひと”と“まち”の“みらい”を拓く“学び”をデザインする」と題して、①はじめに②「地域をつくる学び」の推進③「地域をつくる学び」のデザイン④モデルプログラム―の四章で構成されている。
「地域をつくる学び」の推進にかかわっては、「各市町村で提供している学習機会が、地域にとって真に必要なものとなっていない」「学習成果を生かす場や生かし方を学ぶ機会が少ない」ことが課題と指摘。学習プログラムの改善ポイントについて、演習や実習例を挙げて解説している。
「地域をつくる学び」のデザインにおいては、企画の準備段階における人口構成およびその将来予測、基礎情報、地域の生涯学習の現状などを把握する方法、地域課題を抽出する演習、問題解決のプロセスに基づく学習プログラムの進め方などを具体的に提示している。
モデルプログラムでは、七市町で取り組んでいる実践例を掲載。町立高校と連携した農業経営者やそば職人の人材育成、スポーツ合宿誘致のための住民のボランティア参画、住民主体のネットパトロール、児童生徒のインターンシップや体験プログラムの提供などを紹介している。
一日に開かれた第三回検討会議では、手引書案について協議した。委員からは、「行政職員が普段から手元に置いて仕事に生かしてもらえるものにしたい」「女性がかかわる視点を盛り込んではどうか」「企画の準備段階における基礎情報の把握では、離婚率や進学率、貯蓄率などマイナス面の項目も必要ではないか」などの意見が出された。
道教委では、きょう七日から九日までの三日間、手引書案に基づく「生涯学習実践支援のためのモニター研修」を開催。様々な意見を受けて修正を行い、年度内に策定する予定だ。
(道・道教委 2015-12-07付)
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