心の教育推進会議がフォーラム等 大人と子が話し合いを ネット社会での生き方議論
(道・道教委 2015-12-08付)

心の教育推進フォーラム
心の教育推進フォーラム兼人権教育指導者研修会

 北海道心の教育推進会議は四日、札幌市内のかでる2・7で「心の教育推進フォーラム兼人権教育指導者研修会」を開いた。パネルトーク「ネット社会でどう生きていくか」では、中・高校生などが「子どもも大人もネット社会について、一緒に話し合える機会をもつことが大切。ネット社会のプラスとマイナスをしっかりと理解していきたい」「周りの人たちと支え合って、携帯やスマホの理解を深め、きちんとした使い方ができる大人になり、つぎの世代につなげたい」などと発表した。

 道・道警本部・道教委で構成する同会議が法務省人権啓発活動地方委託事業として、心の教育の充実や人権意識の向上を目的に開催。百三十人が参加した。

 テーマは「ネット社会に生きる子どもたちのために~課題と向き合い、今、何をすべきかを考える」。

 午前中は、人権教育指導者研修会として、旭川赤十字病院第一小児科部長・諏訪清隆氏がテーマに沿って講演した。

 午後は、研修会とフォーラムを兼ねて、「ネット社会でどう生きていくか」をテーマにパネルトークを行った。

 苫小牧市立啓明中学校三年の内山朝陽君、大樹高校三年の加藤妃菜さん、白老町家庭教育支援チームの吉原芳美氏のパネラー三人がそれぞれの取組を発表した。

 啓明中ではことし、生徒会が中心となって、全校生徒を対象に、携帯電話やスマートフォン等の情報通信機器の利用状況や意識などを調査。生徒自身でマナーやルールを決める必要性を感じ、学級討議や全校集会を経て、「情報機器利用十ヵ条」をつくった。

 大樹高では昨年、携帯電話やスマートフォンとのかかわり方に問題意識をもった生徒や教師を中心に、全校で情報モラルについて考えた。学級ごとにアイデアを出し合い、それらを集約。生徒会が「大高生の携帯スマホと上手につきあう八ヵ条」を取りまとめた。

 いずれのルールも、時間の管理や個人情報の取扱い、相手への思いやりなどを盛り込んでいる。

 白老町では、訪問型家庭教育支援活動事業を実施。町教委から委託を受けた家庭教育支援チームが希望に応じて家庭を訪問するなどして、支援活動を行っている。その中で、スマートフォンなどが親にも子どもにも及ぼす影響に着目。メディアとの適切な接し方について啓発活動を行っている。

 これらの発表を受け、参加者は数人ずつのグループに分かれ、ネット社会の課題やその解決方法、自ら行いたいアクションについて話し合った。

 最後に、パネラーが自らのアクションとメッセージを発表した。内山君は「周りの人たちと支え合って、携帯やスマホの理解を深め、きちんとした使い方ができる大人になり、つぎの世代につなげたい」、加藤さんは「子どもも大人もネット社会についての知識がないので、一緒に話し合える機会をもつことが大切。また、ネット社会のプラスとマイナスをしっかりと理解していきたい」、吉原氏は「メディアについて、大人も子どもも、すべての人が学べる機会をもちたい。そうすることで、自分で判断して利用する力が付くのではないか」と述べた。

(道・道教委 2015-12-08付)

その他の記事( 道・道教委)

オホーツク局が臨時小学校長会議開く 事実受け止め危機意識を 全国学力・学習状況調査結果受け

臨時校長会議  【網走発】二十七年度全国学力・学習状況調査結果を踏まえ、オホーツク教育局は七日、北見市民会館で臨時オホーツク管内公立小学校長会議を開催した=写真=。佐藤潤一教育支援課長が管内の調査結果を説...

(2015-12-10)  全て読む

オホーツク局臨時小学校長会議 学習習慣確立を一層大事に 大妻女子大教授・樺山氏が講演

臨時校長会議横山氏  オホーツク教育局が七日に開催した臨時オホーツク管内公立小学校長会議では、大妻女子大学家政学部の樺山敏郎准教授が「全国学力・学習状況調査結果を活用した授業改善の方策」と題して講演した。ここで...

(2015-12-10)  全て読む

道教委が生涯学習実践支援モニター研修会 より活用しやすい資料に 『手引き』案の改善点など協議

生涯学習支援モニター研修会  道教委は、七日から三日間にわたって、札幌市内かでる2・7で生涯学習実践支援のためのモニター研修会を開催した=写真=。各管内から十四人の市町村教委生涯学習・社会教育担当職員が参加。学びの成果...

(2015-12-10)  全て読む

心の教育推進会議主催研修会 必要なのは自己有用感 旭川日赤病院・諏訪氏がネット社会で講演

心の教育推進会議諏訪氏  「心の教育推進フォーラム兼人権教育指導者研修会」(四日、札幌市内かでる2・7)では、旭川赤十字病院第一小児科部長の諏訪清隆氏が「ネット社会に生きる子どもたちのために~課題と向き合い、今、何...

(2015-12-09)  全て読む

空知教育局子どもの生活習慣づくり研修会 望ましい習慣の確立へ 事例発表、情報交流通し研鑚

空知局子どもの生活習慣づくり研  【岩見沢発】空知教育局主催の「空知管内子どもの生活習慣づくり研修会」が十一月二十七日、ネイパル砂川で開催された=写真=。併せて空知社会教育研究協議会主催の「二十七年度空知管内社会教育関係職...

(2015-12-09)  全て読む

道教委が特別支援教育課程研究協議会開く きめ細かな指導充実へ 編成・実施、評価などで協議

特別支援教育課程研協議会  道教委は三~四日、札幌市内道第二水産ビルで二十七年度道特別支援教育教育課程研究協議会を開催した=写真=。約二百四十人が参加。全体会で文部科学省主催の研修会の内容について共通理解を図ったほか...

(2015-12-08)  全て読む

全小・中学校で目標設定 釧路局「体力アタックE―project」

 【釧路発】釧路教育局は、管内の子どもたちの体力向上を目指し、「体力アタックE―project」を推進している。管内のすべての子どもが、全国の子どもと同程度の体力・運動能力を身に付けられるよ...

(2015-12-08)  全て読む

道研がキャリア教育研修講座開催 授業つながる未来意識し 筑波大・藤田教授が基調講義

道研キャリア教育研修講座  道立教育研究所は十一月二十五日から三日間、同所でキャリア教育研修講座を開催した。初日、筑波大学人間系教育学域教授の藤田晃之氏が「学校の特色を生かしたキャリア教育の在り方」をテーマに基調講義...

(2015-12-08)  全て読む

道教委・柴田教育長が教育状況調査 学力向上などの取組評価 岩見沢市南小・美唄聖華高を視察

柴田教育長教育状況調査視察  【岩見沢発】道教委の柴田達夫教育長は十一月中旬、岩見沢市立南小学校(三角光二校長)と美唄聖華高校(森弘隆校長)で教育状況調査を行った。両校で授業の様子を見学したほか、美唄聖華高では専攻科看...

(2015-12-07)  全て読む

生涯学習活動支援の手引き案―道教委 演習例挙げ改善点示す 7市町村の実践をモデルとして紹介

生涯学習支援会議  道教委は、『教育委員会担当者のための生涯学習活動支援の手引き』(案)をまとめた。本年度の新規事業「生涯学習実践支援事業」の一環。手引書案をみると、「“ひと”と“まち”の“みらい”を拓く“学...

(2015-12-07)  全て読む