体力向上で論議―道教委会議　先進的な取組の浸透を　上位県の状況紹介し可能性提示

（道・道教委 2015-12-18付）

　道教委が十六日に開いた第二十五回教育委員会会議では、「二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」結果報告を受け、意見交換が行われた。委員からは、「“やればできる”という伸びしろを示す意味でも、上位県の状況を紹介しては」「先進的な取組が広く浸透するよう、研修やサポートに取り組んでほしい」などの意見が出された。

　調査結果では、本道の子どもたちの体力・運動能力について、依然として全国平均を下回ってはいるものの、小学校男女の「握力」「ソフトボール投げ」、中学校男子の「握力」で全国を上回り、小学校八種目中の男子六種目、女子七種目、中学校九種目中の男子七種目、女子八種目で全国との差を縮めるなどの状況が明らかになった。

　教育委員会会議では、各委員から、「全国との差が縮まっていることは、各学校等でいろいろと取り組んでいる成果」と評価する一方、「同じ年代の子どもたちがここまでできている、“やればできる”という伸びしろの部分を示す意味でも、上位県の状況を紹介してもいいのでは」との意見があった。

　また、「女子が運動に親しむよう、積極的な取組が必要」「先進的な取組が広く浸透するよう、研修やサポートに取り組んでほしい」と求める声、「子どもが体を動かしたくなるような仕掛けを施して体力づくりに取り組む学校がある。楽しくないと続かない」「スポーツに親しむことが大事。特に、小学校低学年では、楽しさ、面白さが重要になる。教育的ニーズを把握して取り組むことが大切」との指摘もあった。

　担当する健康・体育課は、来年二月に取りまとめる北海道版報告書に上位県の状況を掲載するほか、優良事例を調査し、「活用できるものは活用して取り組みたい」と表明した。

(道・道教委 2015-12-18付)