道学校保健審議会が第2回会合 健康診断の留意点など確認(道・道教委 2015-12-21付)
道学校保健審議会
道学校保健審議会(長瀬清会長)は十七日、札幌市内の道第二水産ビルで二十七年度第二回会合を開いた=写真=。十四人の委員が参加し、学校保健調査の結果、来年度からの健康診断、学校における食物アレルギー対応などについて協議を行った。
冒頭、道教委の梶浦仁学校教育局長があいさつ。三年ごとに全道の児童生徒の健康状態を把握する学校保健調査において、十二歳児の平均虫歯数が全国平均を上回っていること、アレルギー疾患が増加していることを指摘。道教委として各校に専門医を派遣したり、各種研修会を開催したほか、『学校における食物アレルギー対応の進め方』を作成・配布したことを説明し、「本道の子どもたちが、生涯にわたって健康な生活を送ることができるよう支援して」と呼びかけた。
このあと、本道の学校保健調査の結果を報告。「むし歯の児童生徒」はすべての学校種で減少傾向にある一方で、「未処置歯のある児童生徒」は全国より多いこと、ぜん息やアレルギー性鼻炎、食物アレルギーの児童生徒は増加していることを示した。
児童生徒の健康診断についての留意点についても説明した。来年度から保護者への保健調査の実施を、「小学校入学時および必要と認めるとき」から、「小・中・高校・高等専門学校の全学年、幼稚園、大学においては必要と認めるとき」に変更したこと、四肢の状態を必須項目に追加されることなどを提示。特に、色覚検査については、児童生徒が自身の色覚の特性を知らないまま、就職するときに不利益を受けることのないよう、保健調査に色覚に関する項目を入れる必要性を示した。
このほか、学校における食物アレルギー対応についても報告した。
委員からは、「むし歯の未処置が多いのは育児放棄が影響していることもある」「色覚検査でほかの人と見え方が違う子どもがいじめの対象になり得るので、健康診断時の配慮が必要」「放課後教室や学童保育など、学校給食以外で食べものを提供するときの危険性や責任の所在などについても検討すべき」などの意見が出された。
なお、審議会後には、二十七年度学校における食物アレルギーに対応する連絡協議会が開かれた。
(道・道教委 2015-12-21付)
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