十勝地区国際理解教育研究大会開く 行動力ある児童生徒育成 分科会・実践交流会で研鑚(関係団体 2015-12-21付)
十勝地区国際理解教育研究大会―開会式
【帯広発】十勝地区国際理解教育研究会(鎌田一寿会長)は九日、鹿追町のウリマックホールなどで第三十六回十勝地区国際理解教育研究大会鹿追大会を開催した=写真=。開会式に先立ち鹿追町立瓜幕小学校、瓜幕中学校で公開授業を行ったほか、授業別分科会や実践交流会を実施。約五十人の参加者は、研究主題「グローバル社会を生き抜く行動力を身に付けた児童生徒の育成」のもと、国際理解教育の充実・発展に向けて研鑚を積んだ。
十勝教育局、鹿追町教委後援。
同会は、研究主題「グローバル社会を生き抜く行動力を身に付けた児童生徒の育成」を掲げ、サブテーマに「発信・表現・行動できる子どもの育成を目指す学びの創造」を設定。「世界にふれる」「世界を考える」「自分と世界をつなぐ」の三つの観点から、「発信」「表現」「行動」を探り、グローバルに考えて行動する「国際実践力」を培ってきた。
本年度は、前年度の成果と課題を踏まえ、「高まった子どもたちの意識・認識や意欲をどのように行動として出力させるか」に焦点を当て、研究を推進。意識・認識や意欲に支えられ、接続可能な目的を共有して行動に表していく「行動力」をいかに育み、評価・検証していくかを重視した。
この日は、瓜幕小で二授業、瓜幕中で三授業を公開した。
公開授業後には、ウリマックホールに会場を移して、開会式を行った。冒頭、鎌田会長があいさつに立ち、「教職員は学校力の向上などの課題解決はもとより、世界で日々繰り返される状況や情報を客観的に分析・処理し、的確な判断と選択に努め、研究をする中で、子どもたち一人ひとりに、考え、実行することの大切さを伝える授業実践を積み重ねていく必要がある」と指摘。「公開授業や実践交流会を通して、十勝の子どもたちの教育の向上につなげてほしい」と呼びかけた。
続いて、十勝教育局の佐藤育子教育支援課長と鹿追町教委の小林潤教育長が来賓あいさつ。佐藤課長は「現在、グローバル化が進展する中で、日本の歴史と文化についての深い教養を備え、国際社会の一員としての自覚をもって主体的に取り組める人材が求められている」と強調。「大会を通して、成果と課題を共有し、日常の授業実践の向上につなげるとともに、課題解決に向けて協議を深めてほしい」と期待を寄せた。
小林教育長は、同大会の成果を踏まえ、学校教育の現場から実社会を見つめ、子どもたち健全育成につながるよう期待した。
このあと、全体会や授業別分科会で協議を深めたほか、実践交流会を行い、浦幌町立浦幌中学校の山本桃子教諭が「帰国隊員・教師が語る エクアドル・タイでの活動体験」をテーマに実践発表した。
(関係団体 2015-12-21付)
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