道中26年度退職校長の動向調査結果 再就職先は教委関係が39人 教育関連の情報求める声も(関係団体 2015-12-22付)
道中学校長会(小西俊之会長)は、二十六年度に退職した中学校長の動向調査結果をまとめた。退職後、再就職が六十六人で、再任用が九人、就職をしていないのは九人。再就職先は教育委員会関係が三十九人と最多だった。要望事項をみると、年金支給年齢の引き上げに伴う制度改正や給与改善を求める声が多く、退職後も教育関連の情報提供を求める意見もあった。
この調査は、再任用・再就職の希望と現況、居住地域と就職状況を把握するとともに、退職者の条件整備を道教委に具申するための資料収集、現職校長への情報提供のために実施しているもの。
二十七年三月の退職者九十五人を対象に、十月十五日現在の状況を調べた。回収率は八八・四%。
退職後の状況をみると、再就職が前年度より二十三人増の六十六人(七五・六%、一・五ポイント増)で、再任用が六人増の九人(一〇・七%、五・五ポイント増)、就職をしていないのは三人減の九人(一〇・七%、一〇ポイント減)となっている。
再任用では、フルタイム勤務が六人、短縮勤務が三人だった。
再就職の状況では、教育委員会関係が三十九人と最も多く、前年度より十六人の増。次いで、市町村関係が前年度より七人増の十六人となっており、大学関係三人、高校関係二人、幼稚園関係二人などとなっている。
教育委員会・市町村関係における職名は、家庭児童相談員、生涯学習推進アドバイザー、不登校対策相談員、児童館館長、時間講師などで、学校・園関係では幼稚園長、教育カウンセラー、教授などとして働いている。
再就職者の週当たりの勤務時数は、二十四時間超三十時間以内が最も多く三十一人、三十時間超三十六時間以内、三十六時間超四十二時間以内はともに十二人だった。月別給与は、十五万円超二十万円以内が二十九人、十三万円超十五万円以内が十三人、十三万円以内が十人、二十五万円超が六人。
再就職の状況に「満足している」と答えたのは四十人、「どちらともいえない」は二十人、「不満を感じている」は六人だった。
再任用に対する要望をみると、再任用が決まる時期が遅いため、退職間近まで不安な気持ちだったことを指摘。「非常勤が一週二十九時間と定められ、時間外勤務手当が付かない上、手取給与が低く、貯金を崩さなければ生活していけない状況」と制度改正、給与改善を求める声もあった。
このほか、勤務時間内でこなすことができない仕事量が与えられていること、今までの経験を生かす仕事ではないことなども挙げられた。
校長会に対する要望では、「元校長が再任用で一般教諭に戻ることは、大変負担が大きい。長年、授業をしていないため退職前から準備が必要であることの周知、所有する免許教科についての研修が必要」「教育界の動きや流れを知りたいので、退職者に現在の情報を知らせてほしい」などがあった。
道教委に対しては、「地域によって管理職が充足できない場合、希望者を募り、単身赴任させるなど学校経営を円滑に進める工夫を考えてほしい」「六十五歳まで再任用を希望する人に対し、誠実に雇用のチャンスを与えてほしい」などの意見もあった。
(関係団体 2015-12-22付)
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