十勝地区国際理解教育研究大会 世界とのつながり意識 鹿追町瓜幕中2年社会科を公開(関係団体 2015-12-21付)
十勝地区国際理解教育研究大会―公開授業
十勝地区国際理解教育研究大会(九日、鹿追町)の開会式に先立ち、鹿追町立瓜幕小学校、瓜幕中学校で公開授業が行われた。うち、瓜幕中二年A組社会科「欧米の進出と日本の開国」(掛水成幸教諭、生徒数六人)では、タブレットや世界地図を活用しながら授業を展開。ペリー来航の目的と開国を迫る米国、交渉に当たった幕府の対応を通して、世界と日本のつながりを意識させる授業を展開した=写真=。
瓜幕中では、一年、二年、三学年の授業を公開。うち二年A組社会科「欧米の進出と日本の開国」は、九時間扱いの六時間目。欧米諸国のアジア進出を近代革命、産業革命、アジア諸国の動きなどから理解するとともに、開国から江戸幕府滅亡までの過程を欧米諸国のアジア進出と関連付けて理解すること、開国の影響とその後の幕府政治の推移について、多面的・多角的に考えることを目標に設定した。
国際理解にかかわっては、当時の欧米諸国の動きと開国の影響を学ぶことで、世界と日本のつながりを意識するきっかけとするねらい。
前時までに、近代革命の時代や産業革命による社会の変化、ヨーロッパのアジア侵略について学んできた。
本時では、ペリー来航の目的や条約締結に向けたアメリカと幕府の交渉について理解するとともに、十九世紀の世界情勢を背景に、開国を迫る米国とそれに対する幕府について考えを深めることをねらった。
生徒たちははじめに、ペリー来航における重要な出来事を、タブレットを用いて動画で確認。生徒たちは動画から、「一八五三年にペリーが黒船で浦賀に来航した」「一八五四年に日米和親条約を結んだ」などと読み解いた。
つぎに、掛水教諭は、課題「ペリー来航と日米の交渉について考える」を提示。欧米諸国の近代革命や産業革命とアジア侵略について、世界地図で関係する国を確認した。
続いて、掛水教諭が、①ペリーが日本に向かう目的は何か②日本に向かうに当たり、どのような準備をするか―と問いかけた。生徒たちは、目的として「日本を味方にしたい」「アジアとの貿易」などと回答。準備については、「しっかり交渉するために日本の言葉を話せるようにしたのではないか」などと予想した。
このあと、ペリー来航前の幕府について確認した上で、積極的に開国させたい米国側と消極的な幕府側の二つの立場に分け、日米の条約締結に向けた交渉について考えを交流した。
(関係団体 2015-12-21付)
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