岩見沢農業高がSS英語特別授業―文科省指定 学習への意欲を高めて 1年生が講話や討論など
(学校 2015-12-25付)

岩見沢農高英語特別授業
岩見沢農高SS英語特別授業

 【岩見沢発】岩見沢農業高校(西田丈夫校長)は十二日、同校で「SS英語第一学年特別授業」を実施した。酪農学園大学の押谷一教授が、英語を学習することの重要性について講話したほか、同大大学院留学生とのグループ学習を実施。参加したスーパーサイエンスハイスクール(以下、SSH)三期生の一年生三十人は、講話や英語による発表、ディスカッションを通じて英語学習へのモチベーションを高めていた。

 同校は、文部科学省が推進するSSH校の指定校として国際社会で活躍する人材を育成する農業科学教育プログラムの研究開発を進めている。

 科学技術系大学への進学、就職を目指す全七学科の希望生徒を対象に、「農業科学」「課題研究」「理科」「数学」「国語」「英語」計六科目を設置。週二回の七時間目の授業や毎週土曜日の四時間授業など、特別授業を実施している。

 英語のカリキュラムでは、ALTや大学との連携のもと、生徒の英語による表現力、発表力の向上を図る授業を展開。英語学習への動機を高め、英語によるコミュニケーション能力の向上を図っている。

 今回の特別授業では、一年生三十人のほか、マレーシアから留学中の酪農学園大大学院の留学生、酪農学園大の学生およびJICA研修生の計三十六人が参加した。

 はじめに、酪農学園大の押谷教授が、論文の読解や発表など科学研究で必須となる英語の重要性について講話。明快な表現や文法が比較的優しいことなど、英語が科学の世界においてスタンダードの言語になった理由を挙げ、「ただ英語を学ぶのではなく、ツールとして使うことを目指して学習してほしい」と呼びかけた。

 質疑応答では、生徒が「先生自身は、どうやって英語を勉強したのか」と英語を勉強するに当たってのポイントなどを質問。押谷教授は丁寧に質問に答えていた。

 続いて、同校の各学科に所属する生徒たち九人が、パワーポイントを使って学校生活や普段の学習内容を英語で紹介。留学生によるプレゼンテーションでは、酪農学園大大学院に留学しているキュー・イーホンさんとウォン・シンピンさんが自分の国の食文化や人種構成、町や大学などを説明した。

 このあと、同校生徒、酪農学園大の学生、酪農学園大大学院留学生ら混成による八グループに分かれてグループ学習=写真=。同校生徒が、「岩見沢における特産品」「冬の岩見沢の生活」「好きな学校行事」などをテーマに、英語で発表した。

 各グループではテーマのメリットや課題について論じたほか、農業、科学、食文化、環境などと関連付けて話し合った。

 参加した生徒からは、「ALTとは違い、日本語的な発音では相手に通じないことが分かった」「授業で習った英語を思い出して使うのもやっとだったので、もっとしっかりと英語を勉強し、ほかの国のことへの理解を深めたいと思った」と感想を述べていた。

(学校 2015-12-25付)

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