道教委が特別支援学級に関する指導資料　１１項目でＱ＆Ａ形式

（道・道教委 2016-01-21付）

　道教委は、指導資料『特別支援学級を支えるために～特別支援学級に関するＱ＆Ａ』をまとめた。Ｑ＆Ａ形式で「特別支援教育を学校全体で進めるためには、どのような取組が考えられるか」など十一項目について回答。根拠となる法令等や具体的事例も掲載している。道立特別支援教育センターのホームページに掲載している。

　道内小・中学校の特別支援学級に在籍する児童生徒数は増加し、その障がいも重度・重複化する傾向にある。このため、道教委では、一人ひとりの障がいの状態に応じた適切な指導や支援の充実とともに、教員個々の専門性向上などに向けて、新たに指導資料を作成した。

　指導資料は、十一項目で構成しており、Ｑ＆Ａ形式で掲載。回答の根拠となる文部科学省通知や学習指導要領、法令等のほか、具体的な事例も紹介している。

　内容をみると、「特別支援教育を学校全体で進めるためには、どのような取組が考えられるか」との問いに対し、学級経営方針に特別支援教育の推進を位置付け、チームとして取り組む事例、校務分掌を工夫した事例、「校内研修プログラム」を活用した事例を紹介している。

　「個別の指導計画の作成や活用の留意点」については、中学校における交流および共同学習の時数や短期目標、指導や支援内容・方法、評価を記入した作成例を示している。

　「教材・教具の工夫」では、はんこを使った文字の学習、リコーダーの穴の位置を意識させるシール、イラストを描いた漢字カードなどを紹介している。

　このほか、知的障がいのない児童生徒の教育課程の編成、障がいの種類や程度が異なる場合の合同学習の留意点、学習内容の系統性を踏まえた指導などについても例示している。

　指導資料は、道立特別支援教育センターのホームページに掲載している。道教委では、「特別支援学級を各地域・学校で支える観点から、特別支援学級を設置していない学校や、特別支援学級を担当していない教員も指導資料を参考にしてほしい」と話している。

(道・道教委 2016-01-21付)