3校1団体が栄に浴す 石狩教育局の本年度管内教育実践奨励表彰受賞者
(道・道教委 2016-02-01付)

 石狩教育局は、本年度の管内教育実践奨励表彰の受賞者を決定した。学校教育部門では、江別市立江別第三中学校、千歳市立勇舞中学校、白樺高等養護学校の三校。社会教育部門では、石狩市の伝承遊びボランティア「おてだま」の一団体がそれぞれ受賞した。

 表彰式は、村上明寛局長が今週からそれぞれの市教委、学校等に出向き行う予定。

 受賞者の実践内容はつぎのとおり。

【学校教育】

▼江別市立江別第三中学校(田村和幸校長、生徒数二七三人)

▽「輝く知性と豊かな心をもち、たくましく生き抜く人間の育成」

 長年にわたり、未来社会を創造する輝く知性と豊かな心をもち、たくましく生き抜く人間の育成を目指し、地域と連携した特色ある教育活動の推進に努めている。

 特に、道徳の時間における基本的な指導過程や意図を明確にした発問の在り方などを示した「江別三中スタンダード」の作成や、学校評価等との連携を図った「心の教育検証改善サイクル」の確立など、日常の道徳の時間の改善を図る取組は、生徒の豊かな心を育む道徳教育の充実に向け、大きな成果を上げている。

 また、習熟度別少人数指導、チーム・ティーチングによるきめ細かな指導や、長期休業中の補充的な学習指導の取組を通して、全国学力・学習状況調査において全国平均以上となるなど、基礎的・基本的な知識・技能の定着とそれらを活用する力の育成を図り、その実践は高く教科できる。

▼千歳市立勇舞中学校(杉本祐治校長、生徒数五九二人)

▽「新しい発想を生かし、『生きる力』を育む」

 平成二十四年の開校以来、新しい発想を生かし「生きる力」を育むための教育課程を編成・実施し、保護者・地域と連携した特色ある教育活動に努めている。

特に、授業開始の三分前から行う「三分前学習」を実施し、前時の復習や本時の学習活動を取り入れるとともに、長期休業中や昼休み、放課後を活用した学習会の実施など、生徒の基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着を図るための取組として大きな成果を上げている。

 また、ICT機器を様々な場面で活用し、より効果的な学習活動が展開できるよう実践を重ねており、タブレットPCの活用については千歳科学技術大学や大手IT企業等と連携し、より効果的に活用することができるよう研究実践を行い、その取組を全国に発信していることは高く評価できる。

▼白樺高等養護学校(藤根収校長、生徒数一六七人)

▽「自己肯定感を高め、社会で活躍できる力を育む教育活動の推進」

 生徒の社会的自立を目指し、職業教育の充実を図るとともに、地域と連携した活動を通じて、生徒の自己肯定感を高め、社会で活躍できる力を育む教育活動の推進に努めている。

 特に、職業教育における作業学習や現場実習等を重視した実践は、生徒の働くための態度や知識・技能を高め、キャリア発達を促しながら、社会で自立する力を育成する取組として大きな成果を上げている。

 また、道内初となる企業のための学校見学会の実施は、生徒の進路実現の可能性を拡大させるとともに、地域企業の障害者理解を促進する取組として高く評価できる。

【社会教育】

▼伝承遊びボランティア「おてだま」(石狩市、武川明子代表、会員数一六人)

▽「昔の遊びをとおして地域住民に人のぬくもりを伝承」

 平成七年に会員二人によって結成されて以来、手作りのぬくもりを伝え、世代を超えたコミュニケーションや子どもの創造性を育む活動として、学校、児童館、町内会、市内のイベント等において子どもたちの健やかな成長を支えるとともに、市民にうるおいを与える活動を提供することを目的に取り組んでいる。

 また、情報化などの社会の変化によって、子どものテレビやゲーム等のメディアにふれる時間が長くなっている昨今、本団体の取組は遊びを通した、多世代の人とのかかわりや子ども同士の良好な関係を育む機会の創出など、地域ぐるみの教育活動を進める環境づくりに大きく貢献し、長きにわたるその活動は高く評価できる。

(道・道教委 2016-02-01付)

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