中1ギャップ問題未然防止で道教委が新年度 新たに教員1人加配へ 推進校5校に拡充し連携体制整備(道・道教委 2016-02-02付)
道教委は二十八年度から、「中一ギャップ問題未然防止事業」における推進校の中学校に、教員一人を加配する方針を固めた。生徒指導に関する校内研究体制を整えるとともに、小・中学校の円滑な接続、域内の小学校への人的な協力・連携を目指す。推進校数も五校に拡充する見通し。原則三年間継続事業として、二十九年度には十校、三十年度には十五校へ拡大するとともに、計十五人を加配する計画だ。来年度の推進校は二月に募集する予定。
本道では、小学六年生が中学一年生に進学した際、不登校となる子どもが増加しているほか、いじめの認知件数も増加傾向にある。こうした状況について道教委では、社会的スキルの定着が不十分という、個人的な要因、家庭的な要因などを抱えた子どもが、小学校から中学校へ進学する際、学習環境や生活環境の大きな変化に適応できないといった小・中学校の接続の問題(中一ギャップ)が指摘されていることを憂慮。
子どもの人間関係づくりの能力の育成や、小・中学校間の連携を促進するとともに、家庭や関係機関との情報共有を図るなど、中一ギャップの問題解消のため、二十二年度から同事業を推進。本年度は三中学校を推進校とし、域内の小学校と連携してきた。
新年度からは、推進校の中学校に新たに生徒指導に関する教員一人を加配する方針。生徒指導に関する校内の研究体制を整え、計画的・継続的に研究を推進。当該市町村教委は中学校に措置した加配が小・中学校の円滑な接続、小学校との人的な協力・連携に活用されるよう体制を整備する。
推進地域では、中学校区を単位とした「中一ギャップ検討委員会」を設置し、人間関係づくりの能力の育成を図る教育課程の小・中学校の円滑な接続を推進。社会的スキルを育成する活動の教育課程への適切な位置付け、スクールカウンセラーを講師とした小・中学校合同研修会の実施などを行う。
このほか、学習規律・生活規律の改善に関する一貫した取組、児童生徒の学習状況の引き継ぎの工夫改善を進める。
加えて、新年度は、推進校数を五校に拡充。単年度指定だが、三年間継続して取り組めるよう配慮。二十九年度以降も五校ずつ拡充し、三年後は十五校に計十五人を加配する。
推進校は毎年度、報告書を作成し、客観的なデータに基づく取組を検証。「高校生ステップアップ・プログラム」事業とも連携し、全道に成果を普及していく。
(道・道教委 2016-02-02付)
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