胆振局が子の学力考える会開く 〝分かる〟〝できる〟実感させ 講演やグループ協議で理解(道・道教委 2016-02-04付)
秋田県の学力向上の取組について講演
【室蘭発】胆振教育局は一月中旬、登別市民会館で「北海道の子どもたちの学力について考える会in胆振」を開催した。管内の教職員やPTA、教育委員会関係者ら百二十人が参加。子どもたちに必要な学力を身に付けさせることの重要性をあらためて理解するとともに、地域一体となった取組の在り方について理解を深めた。
子どもたちに、社会で自立して生きていくため必要な基礎学力を身に付けさせることの大切さについて、教育委員会、学校、保護者、地域住民が共通理解を深めることが目的。学力向上や望ましい学習習慣、生活習慣の定着等に成果を上げている市町村や学校の取組を共有することで、地域が一体となった学力向上の機運を高めることを目指す。
はじめに、川端香代子教育支援課長が「管内における学力向上の取組」について説明。管内における全国学力・学習状況調査結果の状況を経年比較で示し、特にレーダーチャートの結果から、落ち込んでいる領域については要因をしっかり分析し、授業改善に生かすよう訴えた。
グループ協議では、「落ち込んでいる領域は、定着の取組が十分でなかったのではないか」「めあてと振り返りを、きちんと位置付けた授業を毎日積み重ねる必要がある」などの意見が挙がった。
続いて、秋田県由利本荘市教委の佐々田亨三教育長が「秋田県における学力向上の取組」と題して講演した=写真=。
佐々田教育長は、秋田県教委義務教育課長として勤務した際に企画した教育専門監の配置や単元評価問題を活用した授業改善、自主学習ノートなど、県・市・学校の統一した取組を紹介した。
実際の授業では、「明確なねらいや分かりやすい発問、探究型の学習を支える意図的な机間支援、子どもが自分の言葉でまとめるための支援や“分かる・できる”を実感させる指導が重要」と強調。授業参観の際には、教師の教卓、指導ノート、板書とノートの関連などを視点として、授業改善を確実に進めることの大切さを訴えた。
また、国の動向にふれ、「これからの時代を生き抜いていく子どもたちに必要な資質・能力を育てるため、学校の組織力、県市連携の組織力、小中連携の組織力が大切である」と説明。その上で、「先生方には、職業としての教員の組織力が元来備わっているはず。自信とプライドをもって子どもと向き合ってほしい」とエールを送った。
参加者は、「学力向上のためには、より一層、徹底した取組が必要と感じた」などと感想を述べていた。
(道・道教委 2016-02-04付)
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