時代に即した教育を　稚内市が教育大綱策定　土曜授業拡大、大学支援など

（市町村 2016-02-04付）

　【稚内発】稚内市は、教育大綱を策定した。「時代に即した学校教育の推進」など三つの基本方針を設定。土曜授業の拡大や稚内北星学園大学の支援、スポーツ施設の整備など、学校教育や社会教育の充実を図る。

　計画期間は二十八年度から三十年度までの三年間。「家庭（地域）教育」「学校教育」「社会教育（生涯学習）」の視点から、①地域・家庭における教育力の向上②時代に即した学校教育の推進③活気あふれる学びの場づくり―の三つの基本方針を定めた。

　①では、子育て運動を基本とした家庭・地域・学校の連携と協働による地域の教育力の向上を掲げている。すべての子どもたちが安全な環境で安心して適切な教育を受け、健やかに成長することができるよう、子育て運動を基本に家庭・地域・学校がそれぞれの役割と責任を果たしながら連携・協働を図る。また、関係機関と協力し、教育や子育てを取り巻く環境の整備・充実に取り組む。

　特に、現在大きな社会問題となっている子どもの貧困の実態に関する調査研究を進め、適切な対応について検討する。

　②では、子どもたちの将来に夢と希望を与える学校教育の推進を目指す。教育環境が目まぐるしく変化する時代に生きる子どもたちに、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」の知・徳・体をバランス良く育て、「生きる力」を育む教育を推進する。そのために、現在、稚内中学校のみで行われている土曜授業を、稚内南中学校、稚内東中学校、潮見が丘中学校、宗谷中学校の四校でも新たに実施する。

　また、稚内北星学園大と連携した教育の推進を図るとともに、大学の教育機能を活用した地域の活性化に寄与するまちづくりを進める。

　③では、子育て運動を生かした生涯学習の推進に努める。子どもから高齢者まで生き生きと元気に過ごせる生涯学習社会の構築を図るため、生涯を通じて心が通う本当の意味でのつながりを保ち、誰もが楽しく学び、互いに育ち合うことのできる社会教育の充実、文化・スポーツの振興、貴重な文化財の保護と活用などの取組を推進する。

(市町村 2016-02-04付)