子育て・家庭教育アンケート調査―道教委 子育てにスマホ使用32.2% 保護者向けプログラム作成へ
(道・道教委 2016-02-25付)

 道教委は、「子育て・家庭教育に関するアンケート調査」の結果をまとめた。幼児の保護者で、泣きやませたり、あやしたりするときに、スマートフォンやタブレット端末を「よく使う」「時々使う」保護者が三二・二%いることが明らかになった。テレビやビデオを一日三時間以上見る子どもは一一・二%おり、子育てや家庭教育について学ぶ機会が「あまりない」「ない」保護者は三八・六%いた。結果を受け、道教委では来年度、保護者向けの学習プログラムを作成し、市町村教委の事業や各園の保護者会、家庭教育「学びカフェ」などでの活用を促す。

 各教育局と各振興局保健環境部の協力のもと、管内一市町村以上を選定し、幼児(満一歳以上就学前)の保護者を対象に昨年十一~十二月、アンケートを実施。三千四百二十人から回答を得た。

 子育て(あやす、しかる、泣きやませるなど)のために、スマートフォンやタブレットを使うことがあるかとの質問では、五・六%(百九十二人)が「よく使う」、二六・六%(九百九人)が「時々使う」と回答。

 使用開始時期は、「一歳ころ」が一三・七%(四百六十八人)、「二歳ころ」が二〇・四%(六百九十七人)、「三歳ころ」が一九・五%(六百六十七人)、「四歳ころ」が一三・〇%(四百四十三人)、「使ったことがない」が一九・一%(六百五十三人)だった。

 子どもが自分専用のスマートフォンやタブレット端末をもつ適切な時期については、高校生が四四・九%(一千五百三十七人)と多く、中学生が二九・三%(一千二人)、小学校高学年が八・七%(二百九十九人)などと続いた。

 平日の子どものテレビやビデオの視聴時間は、「一時間以上二時間未満」が四〇・一%(一千三百七十二人)、「二時間以上三時間未満」が三〇・二%(一千三十四人)、「一時間未満」が一五・一%(五百十五人)、「三時間以上」が一一・二%(三百八十四人)などとなっている。

 平日のテレビゲーム等実施時間は、「全くしない」が四八・九%(一千六百七十一人)、「一時間未満」が三一・一%(一千六十五人)、「一時間以上二時間未満」が一一・六%(三百九十八人)、「二時間以上三時間未満」が四・二%(百四十五人)などの順で多かった。

 子どものしつけについて家庭でルールを設けているのは、四七・八%(一千六百三十四人)。しつけの悩みでは、「つい感情的に怒ってしまう」(六一・五%、二千百二人)、「何度注意しても子どもが同じことを繰り返す」(四二・一%、一千四百三十九人)が多かった。

 子育てや家庭教育について学ぶ機会は、三一・九%(一千九十人)が「あまりない」、六・七%(二百二十九人)が「ない」と答えている。「あまりない」「ない」を選択した理由としては、「仕事が忙しい」(五二・八%、六百九十六人)、「育児が忙しい」(二八・一%、三百七十人)、「学びたいと思うものがない」(一七・八%、二百三十五人)が多く、「新聞や雑誌などを購入していない」「町内会の回覧板など情報源がない」「インターネットの環境がない」という回答もあった。

 道教委では、「各家庭の子育てにおいて、スマートフォンやタブレット端末をどのように使っているか調査していないが、親も子どももメディア機器にふれる時間のコントロールが大切。親子の会話や体験を共有する時間が奪われる可能性もある」とみている。

 来年度、幼児をもつ保護者の悩みや不安に対応した学習プログラムを作成・配布する。インターネットの適切な利用や家庭でのルールづくりなど、テーマごとに学習展開例とワークシートを盛り込む予定。市町村教委の事業や各園の保護者会、家庭教育「学びカフェ」などで活用することを考えている。

(道・道教委 2016-02-25付)

その他の記事( 道・道教委)

渡島局が特別支援連携協議会開く 個別のニーズに対応を 支援体制強化へ情報共有

渡島局特別支援連携協議会  【函館発】渡島教育局は十九日、渡島合同庁舎で第二回特別支援連携協議会および専門家チーム会議を開催した。三十人余りが出席。障がいのある幼児児童生徒の支援体制を強化するため、管内関係団体の対応...

(2016-02-26)  全て読む

27年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査―道教委が北海道版報告書 小中男女とも改善傾向 154市町村の状況など掲載

 道教委は、『二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査北海道版結果報告書』を取りまとめ、二十五日の道議会文教委員会に報告した。前年度より四十市町村増の百五十四市町村における小・中学校の状...

(2016-02-26)  全て読む

道教委がSSW連絡協・フォーラム 学校等との連携方策探る 実践報告やパネル協議など

道教委SSW連絡協フォーラム  道教委は二十三日、道庁別館で二十七年度第二回スクールソーシャルワーカー連絡協議会兼スクールソーシャルワーカーフォーラムを開いた=写真=。スクールソーシャルワーカー(SSW)活用事業のSSW...

(2016-02-25)  全て読む

オホーツク教育局いじめ問題等対策連絡協議会 未然防止へ6つの提言案 事例発表など踏まえ議論

オホ局いじめ対策連絡協  【網走発】オホーツク地域いじめ問題等対策連絡協議会の本年度第二回会合が十六日、オホーツク合同庁舎で開催された。豊かな人間性を育む心の教育の充実、子どもと過ごす時間の充実、教職員を対象とした...

(2016-02-25)  全て読む

「学びカフェ」推進事業作業部会 〝聴く・話す〟留意点示す 3月にハンドブック配布

 道教委が設置する地域の教育力向上推進委員会家庭教育「学びカフェ」推進事業作業部会は、『家庭教育ナビゲーターハンドブック(案)』を作成した。コミュニケーションのポイントと子育てに関する話題の...

(2016-02-25)  全て読む

道教委さわやかリポート富良野緑峰高生徒が教育長に省エネ大賞受賞を報告

道教委さわやかリポート  二十七年度「北国の省エネ・新エネ大賞」に輝いた富良野緑峰高校(宮本鎮栄校長)の三年生二人が十八日に道教委を訪れ、柴田達夫教育長に受賞の喜びと今後の抱負を報告した=写真=。  道教委「がん...

(2016-02-24)  全て読む

27年度胆振管内教育実践表彰受賞者 4校1団体に栄誉

 【室蘭発】胆振教育局は、二十七年度における管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育分野では、安平町立早来小学校、厚真町立上厚真小学校、壮瞥高校、登別明日中等教育学校の四団体が受賞。社会...

(2016-02-24)  全て読む

根室局の中学校数学授業改善セミナーⅡ

中学校数学科授業改善セミナー 【根室発】根室教育局は十日、中標津町立中標津中学校で管内中学校数学科授業改善セミナーⅡを実施した=写真=。二十九人が参加し、外部講師の講演や授業参観、研究協議を通して資質の向上を図った。 ...

(2016-02-24)  全て読む

道教委が若者雇用促進法施行受けて 労働契約等の適切指導を

 「青少年の雇用の促進等に関する法律」(=若者雇用促進法)の昨年十月施行を受けて道教委は、道立高校に対し、労働契約や労働条件などを適切に指導するよう要請している。指導に当たっては、道教委が作...

(2016-02-24)  全て読む

道教委が主幹教諭研究協議会開催 マネジメント機能向上へ 文科省・前川審議会の講演など

道教委主幹教諭研究協議会  道教委は十七日、札幌市内の道第二水産ビルで二十七年度道主幹教諭研究協議会を開催した=写真=。主幹教諭配置校および配置検討校の校長約百七十人が参加。学校改革に関する講演や小・中学校の主幹教諭...

(2016-02-24)  全て読む