オホーツク教育局いじめ問題等対策連絡協議会 未然防止へ6つの提言案 事例発表など踏まえ議論
(道・道教委 2016-02-25付)

オホ局いじめ対策連絡協
28年度の取組の重点について協議

 【網走発】オホーツク地域いじめ問題等対策連絡協議会の本年度第二回会合が十六日、オホーツク合同庁舎で開催された。豊かな人間性を育む心の教育の充実、子どもと過ごす時間の充実、教職員を対象とした研修の充実など、事務局のオホーツク教育局が提案した「六つの提言~いじめ等の未然防止のために」をもとに、二十八年度の取組の重点について活発に協議した=写真=。

 同協議会および各市町村教委職員等が一層連携し、いじめ等の問題の現状や今後の取組について意見交換および協議を行うことによって、市町村や道立学校におけるいじめ等の問題行動の未然防止や解決の方策の充実を図ることが目的。四十人が参加した。

 はじめに、同協議会会長を務めるオホーツク教育局の田中宣行局長があいさつ。「日ごろから未然防止や早期発見に努めるとともに、いじめが発生した際には問題を隠さず、迅速かつ適切に対応するなど、組織的な取組が求められている」とした上で、「皆さんにはきたんのない意見をいただき、学校・家庭・地域、関係機関など、それぞれの立場の方々が協働して取り組んでいただきたい」と呼びかけた。

 このあと、問題行動等に関する管内状況の説明、網走市教委と雄武高校の事例発表、同協議会の取組報告に続いて、事務局が二十八年度の重点として「六つの提言~いじめ等の未然防止のために」(案)を提案。これをもとに、今後の取組について活発に意見を交わした。

 「六つの提言」(案)の内容はつぎのとおり。

▼提言1「豊かな人間性を育む〝心の教育〟を充実させましょう!」(学校)

▽学校教育活動全体を通して、互いを思いやり、尊重し、生命や人権を大切にする態度を育成する

▽他者とより良い関係づくりをするためのコミュニケーション能力を高める活動を重視する

▽道徳の時間を一層充実する

▽児童生徒が主体となる場を設定する

▼提言2「早期発見・早期対応のための組織的な取組を充実させましょう!」(学校)

▽「アンケート調査」に基づいたきめ細やかな対応を充実する

▽日常的な教員相互の情報交換と、いじめが認知された場合の組織的な対応を充実する

▽「学校いじめ防止基本方針」の不断の見直しを行う

▽「保護者アンケート」等の実施による家庭との連携を充実する

▼提言3「いじめ予防のための活動を充実させましょう!」(家庭・地域)

▽保護者や地域を対象としたいじめに関する講演会やワークショップを実施する

▽地域全体で子どもを育てるためのコミュニケーションを図る機会の設定を行う

▽子育てに悩む保護者が相談できる環境を充実する

▼提言4「子どもと過ごす時間を充実させましょう」(家庭・地域)

▽親子の話し合いの時間などを充実させる(学校の話、友達の話、将来の話)

▽ネット・トラブル等を未然に防ぐための取組を充実する(インターネット、掲示板等に関する使用状況の把握)

▼提言5「教職員を対象とした研修を充実させましょう!」(教育委員会)

▽教育相談を充実するための教職員研修を充実する(子どもの発するサインへの気づき、いじめの早期発見、適切な事後対応、未然防止のための取組等)

▽管理職を対象とした組織的な対応の実践交流なそど充実する

▼提言6「専門家、関係機関との連携を充実させましょう!」(教育委員会)

▽SC、CSWと協力した専門的なケアを充実する

▽各種関係機関との綿密な連携を充実する(振興局保健環境部、警察、法務局、人権擁護委員協議会等)

▽犯罪行為ともいえる場合のいじめに対する学校と連携した対応と警察への相談を充実する

(道・道教委 2016-02-25付)

その他の記事( 道・道教委)

5団体1個人たたえる 後志局が27年度管内教育実践表彰式挙行

後志局管内教育実践表彰式  【倶知安発】後志教育局は二十三日、後志合同庁舎で本年度後志管内教育実践表彰式を挙行した。武田信吾局長が五団体一個人の優れた教育実践をたたえ、それぞれに表彰状と記念盾を手渡した=写真=。 ...

(2016-02-29)  全て読む

道いじめ問題審議会開く 保護者との信頼関係構築 調査委提出の提言を踏まえ

道いじめ問題審議会  二十七年度第二回道いじめ問題審議会が二十三日、札幌市内の北農健保会館で開かれた=写真=。道いじめ調査委員会が道に提出した提言への対応について協議した。開会あいさつで、杉本昭則学校教育監は「...

(2016-02-26)  全て読む

渡島局が特別支援連携協議会開く 個別のニーズに対応を 支援体制強化へ情報共有

渡島局特別支援連携協議会  【函館発】渡島教育局は十九日、渡島合同庁舎で第二回特別支援連携協議会および専門家チーム会議を開催した。三十人余りが出席。障がいのある幼児児童生徒の支援体制を強化するため、管内関係団体の対応...

(2016-02-26)  全て読む

27年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査―道教委が北海道版報告書 小中男女とも改善傾向 154市町村の状況など掲載

 道教委は、『二十七年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査北海道版結果報告書』を取りまとめ、二十五日の道議会文教委員会に報告した。前年度より四十市町村増の百五十四市町村における小・中学校の状...

(2016-02-26)  全て読む

道教委がSSW連絡協・フォーラム 学校等との連携方策探る 実践報告やパネル協議など

道教委SSW連絡協フォーラム  道教委は二十三日、道庁別館で二十七年度第二回スクールソーシャルワーカー連絡協議会兼スクールソーシャルワーカーフォーラムを開いた=写真=。スクールソーシャルワーカー(SSW)活用事業のSSW...

(2016-02-25)  全て読む

「学びカフェ」推進事業作業部会 〝聴く・話す〟留意点示す 3月にハンドブック配布

 道教委が設置する地域の教育力向上推進委員会家庭教育「学びカフェ」推進事業作業部会は、『家庭教育ナビゲーターハンドブック(案)』を作成した。コミュニケーションのポイントと子育てに関する話題の...

(2016-02-25)  全て読む

子育て・家庭教育アンケート調査―道教委 子育てにスマホ使用32.2% 保護者向けプログラム作成へ

 道教委は、「子育て・家庭教育に関するアンケート調査」の結果をまとめた。幼児の保護者で、泣きやませたり、あやしたりするときに、スマートフォンやタブレット端末を「よく使う」「時々使う」保護者が...

(2016-02-25)  全て読む

道教委さわやかリポート富良野緑峰高生徒が教育長に省エネ大賞受賞を報告

道教委さわやかリポート  二十七年度「北国の省エネ・新エネ大賞」に輝いた富良野緑峰高校(宮本鎮栄校長)の三年生二人が十八日に道教委を訪れ、柴田達夫教育長に受賞の喜びと今後の抱負を報告した=写真=。  道教委「がん...

(2016-02-24)  全て読む

27年度胆振管内教育実践表彰受賞者 4校1団体に栄誉

 【室蘭発】胆振教育局は、二十七年度における管内教育実践表彰の受賞者を決定した。学校教育分野では、安平町立早来小学校、厚真町立上厚真小学校、壮瞥高校、登別明日中等教育学校の四団体が受賞。社会...

(2016-02-24)  全て読む

根室局の中学校数学授業改善セミナーⅡ

中学校数学科授業改善セミナー 【根室発】根室教育局は十日、中標津町立中標津中学校で管内中学校数学科授業改善セミナーⅡを実施した=写真=。二十九人が参加し、外部講師の講演や授業参観、研究協議を通して資質の向上を図った。 ...

(2016-02-24)  全て読む