【解説】子どもに対する前兆事案―１月末

（解説 2016-03-08付）

　道警本部は、ことし一月一ヵ月間における「子どもに対する前兆事案の届出受理状況」をまとめた。前年度より七件少ない三十九件を受理した。

　前兆事案とは、子ども（十三歳未満）を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといなどをいう。

　一月は、道内で前年同期に比べ九件少ない三十九件を受理。全体の約六割は声をかけられたり、つきまとわれたりする事案だった。

　発生時の子どもの状況をみると、「習い事、友人宅、買い物などへの行き帰り」の十八件と「登下校時」の十五件とで全体の八四・六％を占めた。

　発生時間帯は、「午後三時台」が九件、「午後二時台」が六件、「午後四時台」が五件など、午後二～五時の間に全体の六割が集中。

　発生場所は、「道路（通学路を含む）」が三十四件で八七・二％を占めた。

　発生時、子どものとった行動は、「自宅に逃げる」の十三件が最も多く、「その他の場所に逃げる」が十一件で続いた。

　道警では、防犯ボランティア団体などと連携した通学路などに対するパトロール活動、学校、教育委員会などと連携した防犯訓練の実施など未然防止に努める一方、声かけ事案などが発生した場合、現場への早期臨場と子どもの保護および不審者の発見・確保に努めるとともに、発生情報を「ほくとくん防犯メール」によって、配信するなどの対応を取っている。

　また、保護者に対し、子どもと「大声を出して逃げる」など対処方法について話し合うとともに、一月中に届出を受理した事案のうち、事案発生から三十分以内に届けが出されたのは九件（二三・一％）だったことから、子どもから不審者の話を聞いたときは、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2016-03-08付)