【解説】教育委員会の現状調査
(解説 2016-03-15付)

 文部科学省は、「教育委員会の現状に関する調査」(平成二十六年度間)結果を公表した。昨年十月、六十七都道府県・指定都市教育委員会、一千七百十八市町村教育委員会を対象に実施。二十六年度間または昨年三月一日の状況についてまとめた。

 公募を行い、応募者の中から選任された教育委員または教育長が在任している教育委員会は、教育委員では本道の函館市、北竜町、別海町のほか、大阪府、東京都立川市など二十六団体。教育長は前年度は五団体あったが、大阪府豊能町のみとなった。

 また、保護者が教育委員に選任されている教育委員会の割合は、都道府県と指定都市では九八・五%、市町村では九六・七%。

 首長との意見交換会を実施している教育委員会は、都道府県・指定都市六一・二%、市町村三七・一%。文科省では「意見交換の際に、教育委員から積極的に首長に提案を行うなど、首長とのさらなる連携強化が望まれる」としている。

 学校管理規則で、学校の各種取組について許可・承認による関与を行わないとしている教育委員会の割合は、教育課程の編成では都道府県・指定都市で八六・六%、市町村で八一・二%、副教材の使用では都道府県・指定都市で九四・〇%、市町村で八三・二%、修学旅行の決定では都道府県・指定都市で八〇・六%、市町村で六六・六%などとなっており、平成十年度の状況に比べ、いずれも学校の裁量が大幅に拡大した。

 また、総額裁量予算制度を導入している教育委員会は都道府県・指定都市で四〇・三%、市町村で一〇・〇%、学校提案による予算措置を行っている教育委員会は都道府県・指定都市で四〇・三%、市町村で一六・四%と、予算面においても学校の裁量を拡大する取組が行われている。

(解説 2016-03-15付)

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