【解説】第51回学生生活実態調査
(解説 2016-03-16付)

 下宿している大学生の生活費は、仕送り増で収入合計は増加しているが、奨学金の構成比は微減傾向が続いていることが全国大学生活協同組合連合会の第五十一回「学生生活実態調査」の結果で分かった。

 調査は昨年十~十一月に実施し、全国三十の大学生協で回収した九千七百四十一人の平均値をまとめた。

 自宅生の一ヵ月の生活費をみると、収入合計は前年比一千七十円増の六万二千百九十円と三年連続増加。前年減少した支出合計も一千七百十円増の五万九千八百九十円と増加に転じた。

 収入面の増加は、三万三千九百五十円で一千五百九十円増と、四年連続で増加したアルバイト代によるものが大きい。反面、小遣いは百六十円減の一万五千四十円、奨学金は二百七十円減の一万一千七百四十円と、前年に続き減少した。

 一方、支出は合計五万九千八百九十円で、前年から一千七百十円増加。「食費」一万二千二百五十円(二百四十円増)や「貯金・繰越」一万七千百九十円(六百六十円増)などが増加した。

 下宿生は、収入合計が四百七十円増の十二万二千五百八十円で、四年連続増加し、前年減少した支出合計も一千二百四十円増の十一万八千二百円と、一年で増加に転じた。

 仕送りの平均額は七万一千四百四十円で一千三百円増加したのに対し、奨学金は二万三千二百七十円で九百四十円、アルバイトは二万五千三百二十円で二百四十円それぞれ減少した。奨学金はこれまで最も多かった二十二年から三千四百七十円減少しており、収入合計に占める構成比も二十二年の二一・八%から毎年減少し、二十七年度は一九・〇%となった。

 下宿生は貯金・繰越が百九十円増の一万二千五百円、食費も二百八十円増の二万四千七百六十円と、それぞれ四年連続増加した。

(解説 2016-03-16付)

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