【解説】国勢調査 初の人口減
(解説 2016-03-07付)

 昨年十月時点の日本の総人口は一億二千七百十一万四十七人で、二十二年の前回調査に比べ〇・七%、九十四万七千三百五人減少したことが総務省が公表した国勢調査の速報値で明らかになった。大正九年の調査開始以来、初めて減少に転じた。道内人口は五百三十八万三千五百七十九人で、減少数は約十二万三千人と都道府県別で最多だった。

 総務省の人口推計では、日本は二十二年から四年連続で人口減少が続いているとみられてきた。今回の国勢調査によって、日本の人口減があらためて裏付けられた。

 都道府県別では、減少が北海道、青森など三十九道府県と過去最多となり、増加は沖縄、東京など八都県となった。減少率は秋田県が五・八%で最も高く、次いで、福島県五・七%、青森県と高知県が四・七%など。北海道は二・二%の二十四位。

 一方、増加率は沖縄県が三・〇%で最高、東京都が二・七%で続いた。増加人数は東京が三十五万四千人と突出。東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)の人口は三千六百十二万六千人で、全国の二八・四%を占めた。戦後一貫して増加を続けた大阪府が減少に転じ、東京一極集中が一層鮮明になった。北海道の人口割合は微減の四・二%。

 人口が減った市町村は全体の八二・四%の一千四百十六市町村。道内は九五・五%の百七十一市町村で減少した。函館市の減少数一万三千十人は全国五位、減少率では夕張市が一九・〇%で十三位、増加数では札幌市が四万二百三十九人で五位、増加率では東神楽町が一〇・一%で十位。

 世帯数は五千三百四十万三千二百二十六世帯で過去最多を更新。一方、一世帯の平均人数は二・三八世帯で過去最少。東京都が二・〇二人で最も少なく、北海道が二・二一人で続いた。

(解説 2016-03-07付)

その他の記事( 解説)

【解説】臨時福祉給付金の支給決定状況

 厚生労働省は、臨時福祉給付金および子育て世帯臨時特例給付金の一月末現在の支給決定状況を取りまとめた。臨時福祉給付金は一千九百五十七万人、子育て世帯臨時特例給付金は一千四百七十二万人に支給が...

(2016-03-14)  全て読む

【解説】総合教育会議、1割が未開催

 昨年四月から始まった新教育委員会制度で、首長と教育委員会の協議の場として自治体に設置が義務付けられた「総合教育会議」について、昨年十二月一日時点で、全国の市区町村の一割弱が一回も開催してい...

(2016-03-11)  全て読む

【解説】青少年のネット利用実態調査

 高校生の九七・七%がインターネットを利用しており、そのうち、六六・八%がスマートフォンで二時間以上インターネットを利用していることが、内閣府が公表した二十七年度「青少年のインターネット利用...

(2016-03-10)  全て読む

【解説】日教組組織率24・2% 最低更新

 日教組の加入者が昨年十月一日時点で、二十四万七千百一人と過去最も少なく、組織率も前年比〇・五ポイント減の二四・二%と過去最低を更新したことが文部科学省の調査で分かった。教職員団体全体の組織...

(2016-03-09)  全て読む

【解説】子どもに対する前兆事案―1月末

 道警本部は、ことし一月一ヵ月間における「子どもに対する前兆事案の届出受理状況」をまとめた。前年度より七件少ない三十九件を受理した。  前兆事案とは、子ども(十三歳未満)を対象とする性犯罪...

(2016-03-08)  全て読む

【解説】1月末の少年非行状況―道警

 道警本部は、ことし一月一ヵ月間における「少年非行等の概況」をまとめた。  一月に道内で検挙・補導された少年は七十一人(うち女子十二人)で、前年同期に比べ三九・三%、四十六人減少した。 ...

(2016-03-04)  全て読む

【解説】道内高卒内定率、過去最高91・5%

 道内の今春新規高卒者の就職内定率は、一月末時点で前年同期比三・五ポイント増の九一・五%と、六年連続で前年を上回り、この時期としては調査を開始した昭和六十一年三月卒以来、最高値となったことが...

(2016-03-03)  全て読む

【解説】武道・ダンス授業への対応

 道教委は、「二十七年度中学校における武道・ダンス必修化にかかる対応等」をまとめた。  授業で武道を実施した中学校(複数回答)は、柔道が三百二十五校(六三・五%)、剣道が百四十四校(二八・...

(2016-03-02)  全て読む

【解説】いじめ事件2年連続減―警察庁

 全国の警察が昨年一年間に摘発・補導した少年事件のうち、いじめに起因する事件(仕返しを含む)は、前年比六十五件減の二百件と、二年連続で減少したことが警察庁のまとめで分かった。  昨年一年間...

(2016-03-01)  全て読む

【解説】教育費負担の実態調査結果

 高校入試から大学卒業までに必要な入在学費用は、子ども一人当たり八百九十九万四千円と、前年調査に比べ二十万円増加したことが、日本政策金融公庫の「教育費負担の実態調査結果」から明らかになった。...

(2016-02-29)  全て読む