滝上町教委教育行政推進の基本方針―山崎教育長説明　中学校に学習支援員配置　ＩＣＴ機器の導入を検討

（市町村 2016-04-26付）

滝上町教委・山崎満弘教育長

　【網走発】滝上町教委の山崎満弘教育長＝写真＝は、第三回教育委員会議で二十八年度教育行政推進の基本方針を説明した。特別支援教育の充実を図るため、新たに中学校へ学習支援員を配置する考えを表明。子どもたちの学習意欲向上のためＩＣＴ機器の導入を検討するとともに、先進地を視察する方針を示した。

　基本方針の概要はつぎのとおり。

▼就学前教育・保育の総合的な提供

　二十七年度「子ども・子育て支援新制度」による、幼保連携型認定こども園がスタートとした。就学前の幼児教育・保育の充実を図るとともに、保護者に対する子育ての支援を行うため、親子の交流の場や未就園児の遊び場、子育て情報の提供等、子どもの健やかな成長を育むための環境の整備を進める。

　また、子どもの発達や学びについて、こども園から小学校へ滑らかにつなげるため、こども園と小学校の連携を図り、園児と児童との交流、教職員等の相互理解・情報共有に努める。

▼社会で活きる実践的な力の育成

　全国学力・学習状況調査や町独自の学力検査の分析結果を踏まえ、各学校において短期的・中長期的な計画のもと、指導の改善・充実に努める。学び直しや繰り返しの学習、理解深化のため、道教委が作成したチャレンジテストの活用、長期休業中などの学習サポートなどの取組を推進する。

　さらに、子どもたちの生活においてテレビ・ゲームの時間が長いなどの課題が見受けられることから、望ましい生活習慣の定着に関する取組を進める。また、子どもたちの興味関心や学習意欲向上に効果的なＩＣＴ機器等の導入を検討し、教職員による先進地視察等を推進する。

　外国語によるコミュニケーション能力を育成するため、外国語指導助手の活用を図り、幼少期から英語に慣れ親しませるとともに、児童生徒の国際化に対応できる学習活動を推進し、外国語教育の充実に努める。

　特別支援教育については、インクルーシブ教育システムの理念を踏まえ、特別な支援が必要な子ども一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かな対応を充実させるため、二十八年度から新たに中学校へ学習支援員を配置し、適切な指導および支援に努める。

▼豊かな心と健やかな体の育成

　学校、子ども・保護者からの様々な悩みや不安にきめ細かく対応するため、二十八度も継続してスクールカウンセラーを招へいし、相談体制の充実に努める。

　読書活動では、学校図書室の蔵書を充実させるとともに、町図書館と連携した取組として学校への図書配本や読み聞かせ活動を行う。二十八年度は図書館司書と連携し、濁川小学校の学校図書館の改造を行い、子どもたちの読書環境づくりに取り組む。

(市町村 2016-04-26付)